グーグルは22年までに同社のネット閲覧ソフト「クローム」で、
サードパーティークッキーを利用できなくする方針を示した。
一方、『FLoC』と呼ぶ技術で代替する方針も表明した。
グーグルは2020年1月、クッキーのうち、閲覧しているサイトの運営企業とは異なる、
第三者が提供する「サードパーティー」を制限する方針を示していた。
プライバシーなどを担当するグループプロダクトマネジャーのチェトナ・ビンドラ氏が25日、
ブログを通じて代替技術の開発状況について説明。
ブラウザーに人工知能(AI)を活用したソフトを組み込み、利用者の閲覧履歴を分析。
この分析に基づいて好みや関心が似た数千人単位の利用者を、
広告主が配信先を選ぶのに使えるようにする。
閲覧履歴を外部に持ち出すことを防ぎ、個人を特定できなくして、プライバシーに配慮するという。
要は、グーグル閲覧ソフトで、自社だけが閲覧履歴を抱え込み利用するということだ。
ビンドラ氏によると、代替技術を使っても、サードパーティークッキーを利用した際の、
95%以上の広告効果が得られたという。
こうした成果を踏まえ、3月にクロームを更新するのに合わせてFLoCへの対応を始める方針だ。
まず同社が新たなクロームを使った試験を始め、さらに4月からは広告主の協力を得て運用を拡大する。
サードパーティークッキーはプライバシーの侵害につながるとの見方が広がり、
米アップルのブラウザー「サファリ」などがグーグルに先行して利用を制限した。
グーグルは収益の大半をネット広告が占める。
また、クロームは世界で約6割のシェアを持ち、影響が及ぶ範囲が広範だとして、
利用制限に慎重な姿勢をとってきた。
グーグルは技術の透明性を高めるほか関連企業と協力する方針を強調しているが、
利用制限によりネット広告市場におけるグーグルの支配力が強まるとの懸念は拭えない。
‘@すでに、「クローム」では基本、サードパーティの Cookie をブロックする設定になっている。
Cookie データの保存と読み取りをサイトに許可する (推奨)にすれば、
サードパーティの Cookie をブロックするだけを有効には出来ない。
大きな波には逆らえないが、他に選別できる方法もある。