戦争を外交と政治で止める?
プーチン率いるロシア軍によるウクライナの侵略を「外交と政治で止める」と訴える人がいる。
外交と政治力は大事だが、いま強く訴える人の中には、
ウクライナに「降伏しろ、逃げろ」という人が多く散見される。
そして、外交や政治と言うと言葉には武力が隠れ、聞こえはいいが、
そう訴える人たちは具体的な内容は披露していない。
そして大きな勘違いは、外交も政治も世界では軍事力や経済力なくして成り立たない。
世界は、キレイごとでは回っていない。
そんなに簡単に侵略が止まったら苦労はしない。紛争など長引かない。
北朝鮮から拉致被害者を救出するのに裏方として多大な貢献をした元外交官の田中均氏。
田中氏も今回のロシアの侵略には外交で解決するべきだと主張する。
そしてその期間は最低でも1年は掛かるという。
その間戦いは続く。
ウクライナに「降伏しろ」から「逃げろ」に意見を変えた人は、この頃ウクライナを名指ししない。
ウクライナではなく「西側」を多用して逃げている。
しかし、主語は「ウクライナ」だ。
ウクライナは祖国と自由を守るために「戦う」と主張している。
西側が武器を提供するから戦争が終わらなにと言うが、ウクライナが武器を望んでいる。
ウクライナの市長が市民に逃げるように勧告したら、鬼の首をとったかのように、
「そら見たことか。私が正解だろう」と吠えまくる。
ウクライナも西側も日本も、「一般人に逃げるな」などと誰も言っていない。
ウクライナ人に「逃げるな」などと一言も言っていない。
自国を守るために戦っている人たちに、軽々に降伏しろとか逃げろとか言えないと言っているだけだ。
EUの首脳などが幾度となくプーチンに呼びかけたが聞く耳を持たない。
バイデンが呼びかけたら、プーチンは停戦に応じるだろうか、否。
プーチンは西側が攻撃を仕掛けてこないのを理解しているので、
バイデン大統領の言うことも、いまは聞かない。
経済制裁同様、今の段階では外交も政治もロシアの侵略を止めるには無力。
そして、政治や外交努力を初めても長い時間が掛かる。その間ロシア軍の攻撃は続く。
降伏したからと言ってウクライナ人への虐殺が終わる分けではない。
また、とりあえず停戦や休戦も同じだ。
ロシアは絶対あきらめない。
その間に戦力を整えウクライナが気を緩めた瞬間攻撃してくる。
そんな例は世界中枚挙にいとまがない。
侵略してきたのはプーチン率いるロシアだ。
ロシア軍から理不尽な虐殺を受けているウクライナ。
ロシアに正義などあるはずもなく、プーチンが悪なのは自明の理。
強盗に入られて、「強盗にも正義がある」とか、「どちらもどちら」とか言えるのか。
狂ってる。
そんな連中がメディアで大きな声を挙げている。
それはプーチンを利する行為だ。
そうだそうだ、その通りだ「早く降伏しろ!、早く負けを認めろ!早くシッポをまいて逃げろ!」
プーチンを応援していることと同じだ。
わたしは、ロシアが侵略してすぐに、「プーチンは怖いから攻撃した」と指摘した。
だが、怖く感じたからといって相手を刺して良いことにはならない。
それこそ、外交、政治、話し合いで解決すべきではないのか。
いい悪いは別として、悪いに決まっているが、その話し合いが決別した時に戦争に向かうことがある。
今回は一方的な侵略だ。
ロシアを擁護する理由など微塵も無い。
ましてや、今のプーチン率いるロシア軍の残虐行為を目の当たりにすれば、
如何にプーチンが非道であるか一目瞭然だ。
断じて許される行為ではない。