野村克也監督は「お前らの誤審で、俺がクビになる!」と激高。
ロッテの佐々木朗希投手(20)に球審の白井一行氏(44)が血相を変えて詰め寄った問題は、
依然として注目を集めている。
審判をロボットにしろとの声も出ている。
スポニチAnnexのスポーツ部野球担当部長・飯塚荒太氏が署名原稿で、白井氏を厳しく批判。
プロ野球OBも、一部を除けばほぼ同じ傾向。
球界の“大物”落合博満(68)、田尾安志(68)、槙原寛己(58)の各氏も、
マウンドに詰め寄るという行為を批判したり、疑問を表明したりしている。
スポニチの記事で飯塚氏は、白井氏の行動を「注意というよりも威嚇に近い。
大人げないと言わざるを得ない」と“断罪”。
佐々木投手の態度を注意したいのなら《イニングが終わったときや試合後にすればいいこと》であり、
《感情をコントロールできない審判が、冷静なジャッジができるとも思えない》と批判。
白井氏が退場を宣告したという記事を検索すると、1998年から2018年にかけて16試合が表示された。
これを詳しく見てみると、退場を宣告された選手が異議を表明したケースが少なくないことが分かった。
監督とフロントが抗議した事例もあった。
2009年4月9日の楽天対ソフトバンク戦。打席には楽天の中村紀洋内野手(48)。
スポーツ報知が翌10日に掲載した。
《中村紀がカウント2-1から、摂津の外角低めのスライダーをファウルチップ。
球審は捕手が直接捕球したとし、空振り三振と判定。
これに「ワンバウンドしている。ファウルや!」と食ってかかった》
《鬼の形相でベンチから飛び出した。野村監督は球審に詰め寄り、ツバを飛ばしながら猛抗議した。
「お前らの誤審で、オレがクビになるんだぞ! オレの人生はお前らにかかっているんだ!」
客席から野村コールが沸き上がり、後押しする》
白井氏に対し、監督がはっきりと苦言を呈したケースも複数ある。
白井氏の判定に対し、監督と球団が一丸となって抗議したケースもある。
2012年7月8日の対広島戦で、ヤクルトのラスティングス・ミレッジ外野手(37)に退場処分が下った。
《ミレッジは、カウント0-1から見送った内角球を白井球審にストライクと判定され、
両手を広げて不快感を表した。続く3球目で空振り三振。
ベンチに引き揚げる際に口を開いた直後、侮辱行為として退場を宣告された》
白井氏の「侮辱行為」という判断に対し、ヤクルトの小川淳司監督(64)は真っ向から異議を表明した。
《「言ったことは大したことではない。侮辱行為ということ。
明らかなボールをストライクと言われて、審判も人間だからカチンとくることがあるだろうけど。
あれが退場となれば、すべて退場になってしまう」》
翌9日、ヤクルトは審判技術向上を求めて問題提起を行うと発表。
「(審判には)もう少し大人の対応をしてほしかった。これでは選手と審判の関係が成り立たない。
12球団で問題提議したい」
2010年7月18日、楽天の山崎武司内野手(53)は対ソフトバンク戦で、
球審を務めた白井氏に対する侮辱行為で退場処分となった。
試合後、山崎選手は「暴言は反省するし制裁金も払う。でもあれをストライクと言うのであれば、
マイナーに行ったほうがいい。生活がかかっているんだし、許せない」と怒りが収まらない。
2012年6月、サンケイスポーツは「史上最長37年! 尊敬され愛される名審判」という記事を掲載。
大リーグで歴代最長となる37年間にわたって審判を務めた、ブルース・フローミング氏(82)。
インタビューでフローミング氏は、通算の退場宣告数は計96回だったと振り返り、次のように述べた。
「(退場宣告の)ほとんどが(審判になって)最初の5、6年。監督や選手から信頼されるようになったら、
抗議されなくなるから退場(宣告)も減る。最後の10-15年は1シーズンに2、3回のはずだ」
白井氏の審判員歴は今年で26年目。昨年9月には通算1500試合出場を果たした。
果たして、白井氏が監督や選手から信頼される日は来るのだろうか。
<デイリー新潮編集部>
‘@白井審判がこれだけキレやすいことが分かっていたのなら、
監督やコーチらは朗希投手にアドバイスするべきだった。
そして、白井審判に対して朗希投手よりも、もっとキレた選手や監督が沢山いたということだ。
そして、それを日本野球機構(NPB)も認識していた。