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​森保采配は野球がヒント。

本当なら調子のいい堂安選手などを敢えて後半から投入するのは、

先発出場できない悔しさを武器にさせるためだと解説していた人がいたが、

「それは違うだろう」本番でそういう使い方はしないと思っていたら、やはり違っていた。



W杯で優勝経験のあるドイツとスペインから、効果的な選手交代策で逆転勝ちを決めた森保一監督(54)は、

今や世界中から〝神采配〟として脚光を浴びている.

実はその源流は、少年時代から憧れてきた巨人・原辰徳監督(64)に学んだプロ野球のベンチワークだった。

一時は確執も憶測されたMF堂安律(24)とは2者面談で互いの信頼を確認し、

今大会2ゴールの〝代打の神様〟に仕立て上げたという。

スペイン戦の劇的勝利から一夜明けた2日、今大会の采配が話題に上ると、

「秘策なんてものではないんです。大胆采配? 私にはできません」と謙遜しつつ、

プロ野球の采配にヒントを得たことを明かした。

「野球の投手起用です。先発、中継ぎ、そして最後だけカタカナになってしまいますが(苦笑)ストッパーがありますよね。

手たちをこの3通りに当てはめた」。公言してきた「26人の総力戦」は決してきれい事ではなく、

前半は最悪でも1点差で折り返し、後半から攻撃のカードを切り、逆転したら逃げ切り策を打つ。

長崎生まれで巨人ファンだった父の影響から、自身も野球少年だった経験が生きた。

「異業種ですけど、(06年)WBCで世界一になられている。学ぶべきことばかり。

指導者の先輩と思わせてもらっています」と刺激を受けてきた。

原監督は元4番打者だが采配の基本は「投手を中心とした守りの野球」。

森保監督も「堅守速攻」を旗印に就任から4年間、先行逃げ切り戦術を磨いてきたが、

W杯本大会では強豪相手に先制される展開も覚悟が必要だ。

試合途中に点を取るため投入する〝中継ぎ〟役として、多彩な攻撃のコマを用意。

その狙いが見事にハマったのがドイツ戦、スペイン戦ともに出場早々に同点ゴールを決めた堂安だ。



今回のアジア最終予選では大苦戦の末、3月24日に敵地でオーストラリアに勝って出場権を得たが、

実はこの試合で堂安は代表落ち。

この際に所属クラブで絶好調だった本人が、自身のツイッターに、

「逆境大好き人間頑張りまーす!あ、怪我してません!!」と投稿したことで、

落選への不満をぶつけた監督批判との見方も広がった。

森保監督は「事実ではありません」と否定、渡欧して堂安と2人きりで腹を割って会談。

「本大会でベスト8以上」の目標をともに目指す意思を確認した。

「選手と1対1で会うことに歴代の代表監督の中でこだわりが強い」と協会関係者。

我は強いが繊細な選手たちとの密なコミュニケーションも原監督との共通項で、

「Jリーグを見ず海外視察ばかりする」との批判もどこ吹く風だ。

腐ることなく所属クラブで活躍を続けた堂安は約束通り最終メンバーに選ばれ、日本に2度の金星をもたらした。

「3月に代表落ちをしたときには本当に悔しかったですが、今では感謝しかない。

落選したことによって今の自分がいます」強い信頼関係で結ばれた指揮官の采配に応え、

日本初のベスト8への扉をこじ開けるゴールをクロアチアから奪ってみせる。