ロシア下院のビャチェスラフ・ボロージン議長は6日、
ロシアはアメリカからアラスカを取り返す権利があるとの主旨の発言をした。
ボロージンはプーチンの側近。
AP通信によればボロージンは、ロシア高官らとの会議の席で、
「彼ら(米連邦議会)がロシアの在外資産を横取りしようとするなら、
ロシアが返還を求めるべきものもあることを認識すべきだ」と述べたという。
今回のボロディンの発言は、制裁への報復としてアラスカを標的にする可能性を示唆したものだが、
そんなことをすれば米ロの軍事衝突を招きかねない。
アラスカはかつてロシアの一部だったが、1867年3月30日にアメリカが720万ドルで買収。
アラスカは準州を経て、1959年に正式なアメリカの州となった。
アラスカをアメリカから取り戻せと発言しているのはボロージンだけではない。
下院議員のオレグ・マトベイチェフはロシア国営テレビに対し、
ロシアは「アメリカなどに占有されてきた、本来ロシアの所有であるすべてのものについて、
ロシア帝国のものもソ連のものも現ロシアのものも含めて」返還を求めるべきだと語った。
アラスカもその中に含まれるのかと問われ、マトベイチェフはそうだと答えた。
この発言を受けてアラスカのマイク・ダンリービー知事は、
「いちいちコメントをする気にもならないが、せいぜい頑張ることだ。
アラスカの武装した何十万人もの州民や軍人の(アラスカの帰属に関する)見方は違うはずだ」とツイート。
ベーリング海峡の中央にある米ロ国境の2つの島は5キロも離れていない。
危険な脅しをプーチン周辺が口にし始めた。
ロシアに危機感が募っているのだろう。
先日の、囚人の派兵といい、ジョンソン英首相辞意を歓喜の如く訴えるロ幹部。
そうしないとプーチンの怒りが落ちて来る。
不利になればなるほど吠え出すのは常。
余裕が無くなった証だ。