ネット購入した薬が実は「覚醒剤」の原料だった。
韓国のある医院が販売している「ダイエット薬」が、日本国内では違法薬物に分類され、
購入者が摘発されるケースが相次いでいる。
違法性に気付かないままの購入者も多くいるとみて、税関当局が注意を呼びかけている。
税関関係者によると、この錠剤は「Shuperin Tab.」という名前で韓国内で流通しているものとみられる。
扱っている医院のホームページでは「6万人の臨床経験と実績のある安全な処方です」などと日本語表記で紹介。
処方代金や他のサプリメントと合わせた料金は1カ月分で約2万円。
税関が調べたところ、錠剤には「プソイドエフェドリン」という成分が10%超含まれていた。
この成分には食欲を減退させる効果があるが、含有率が10%を超えれば、
日本の覚醒剤取締法が輸入を禁じる「覚醒剤の原料」とみなされる。
税関関係者によると、この韓国の医院から国内に届いた同様の薬は昨年以降、全国で500件以上確認された。
購入者は30~40代の女性が中心。多くは罪の意識がなく購入したとみられるため、
税関ははがきを送り、輸入できないものだと注意を呼びかけている。
それでも繰り返し購入する人に対しては、税関が捜査に動くことがある。
東京税関だけでも、今年に入ってから関税法違反(輸入禁止貨物の輸入)容疑で13件摘発。
‘@9.5%ならいいのか。含有率ということは、錠剤を大きくすればいいのか。
「プソイドエフェドリン」は、主に鼻炎用内服薬や総合感冒薬(かぜ薬)などに配合されている。
抗ヒスタミン成分が効きにくい鼻づまりにも適している。
アメリカでは塩酸塩は、Sudafedの商品名で、一般用医薬品として薬局にて入手可能。
交感神経の刺激作用があり、中枢作用が比較的強めとされている。
副作用が多く依存性もある。
いずれにしろ日本では含有量を超えると覚せい剤扱いなので、注意が必要だ。