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​フィリピン玉ねぎ鶏肉の3倍に。

フィリピン農務省によると、赤タマネギや白タマネギの値段は9日現在で1キロ当たり600ペソ(約1400円)。

これに対して鶏肉は1キロ当たり220ペソにとどまる。

タマネギの1キロ当たりの価格は、1日の最低賃金を超える水準にまで上昇。



フィリピン下院のエコノミスト、ジョーイ・サルセーダ氏は8日、「国産タマネギの価格は世界一高い」と嘆いた。

SNSには急激な値上がりに対する不満の声が殺到。

同国は昨年、大型台風に相次いで襲われ、作物に多額の被害が出た。

フィリピン統計局によると、ここ数カ月の急激なインフレで12月の消費者物価は8.1%跳ね上がり、14年ぶりの高さとなった。

値段の急騰に伴い密輸も相次いでいる。

税関は衣類の輸送品の中に隠されていた白タマネギ31万ドル(約4100万円)相当を押収。

その2日前には、中国から密輸された36万4000ドル相当の赤タマネギが、

パン製品のコンテナの中に隠されているのが見つかり、税関に押収された。

2022年6月末にボンボン・マルコス新政権が発足。

マルコス大統領は自ら農業大臣を兼任し、「食糧安全保障の強化」を政権の最重要テーマと位置付けている。



一方で、8月中旬より砂糖と玉ねぎの深刻な品不足と価格高騰が続いていた。

2021年末に発生した大型台風(フィリピン名:オデット)や天候不順により、砂糖の供給不足が続いている。

当地の国民生活に必要不可欠な炭酸飲料の生産にも大きな影響が出ている

このような状況を受け、マルコス大統領は、9月13日に国産砂糖の輸出の禁止および、

精製砂糖15万トンの輸入を許可する砂糖令に署名した。

フィリピンでは日本でも一般的な白玉ねぎと、ニンニクと同じくらいのサイズの赤玉ねぎの2種類が流通。

国内の玉ねぎ栽培は赤玉ねぎが多く、7月初旬にはすでに白玉ねぎの国内在庫が枯渇しており、

輸入品に頼っている状況が続いていた。



しかし、輸入白玉ねぎもすでに首都圏のスーパーから完全に姿が消えた。

日本食レストランでもカレーなど白玉ねぎを使用する料理がメニューからなくなる状況も派生。

地方の州で仲買業者が大量に砂糖を倉庫に備蓄させているのが摘発されるなど、

砂糖の品不足や価格上昇には仲買業者などによる買いだめや違法な蓄積が行われている可能性を指摘する声もある。

玉ねぎについても度々フィリピンへの密輸が行われたり、玉ねぎと偽ってニンニクを輸入されていたりと、問題が多く、

政府が頭を悩ませている農産品だ。