ミサイルは15日午後、ウクライナ国境に近い農村部に着弾し、ポーランド人2人が死亡した。
ポーランドのドゥダ大統領や(NATOのストルテンベルグ事務総長は、
ロシアが発射したミサイルに向けてウクライナ防空部隊が撃った可能性を示唆。
ゼレンスキー大統領は16日、「我々のミサイルではないと確信している」と述べ、
ウクライナ軍の情報に基づいて結論付けたと主張。
ダニロフ国家安全保障国防会議書記も16日、ロシア側が撃ったことを示す「証拠」があると主張し、
欧米諸国に対し「ウクライナのミサイルであることを示す情報を提供してほしい」と訴えた。
また、ミサイルが着弾した現場にウクライナ側が入ることを許可するように求めた。
ハンガリーのグヤーシュ首相府長官は16日、ポーランドに着弾したミサイルを、
ロシアが発射したと主張したウクライナのゼレンスキー大統領について、無責任だと批判。
グヤーシュ氏は記者団に対し、「こうした状況では世界のリーダーは責任を持って発言すべきだ」と指摘。
「ウクライナの大統領が即座にロシアを糾弾したのは間違いだった。悪い手本だ」と糾弾。
一方、慎重な態度を取ったポーランドと米国を称賛した。
ハンガリーはEU加盟国だが、ビクトル・オルバン首相はロシアのプーチンと親密な関係にある。
ハンガリーのペーテル・シーヤールトー外務貿易相は8月31日、
ロシア産天然ガスの輸入量を増やすことでロシア側と合意したと発表。
ハンガリーは露国営ガス会社ガスプロムから、9~10月に日量最大580万立方メートルの追加供給を受けた。
EUは対露経済制裁として年内をメドにロシアからの石油輸入を禁じる方針だが、天然ガスではまとまっていない。
オルバン首相は「苦しむのは欧州の方だ」とEUの制裁方針に公然と異議を唱えている。
EUが結束してエネルギーの脱ロシア依存を進めているが、難しさが露呈している。