欧州連合(EU)のミシェル大統領が6月の欧州議会選に出馬する意向を示し、波紋が広がっている。
当選した場合、ミシェル大都横領はEU大統領任期の満了を待たず、7月に退任する見通し。
EU大統領は欧州理事会(首脳会議)の常任議長でもある。
後任が円滑に決まらなければ首脳会議の運営が混乱する可能性がある。
今年下半期、EUの輪番議長国はハンガリー。
ミシェル氏の後任が決まらない場合、親ロシアのオルバン・ハンガリー首相が首脳会議をとり仕切ることもあり、
ウクライナ支援に影響することも懸念される。
オルバン氏はプーチンと親密な関係とされ、長期的なウクライナ支援に異議を唱えている。
昨年12月のEU首脳会議では24~27年に500億ユーロ(約7兆9千億円)を拠出するウクライナ支援の予算案に拒否権を行使。
強権主義に傾斜するオルバン氏は、民主主義や人権を重視するEUと頻繁に対立してきた。
オルバン氏が首脳会議を主導すれば、ウクライナ問題などをめぐる協議が混乱するのは必至。
欧州メディアは「悪夢のシナリオだ」と指摘する。
ミシェル氏の任期中退任には強い批判が出ている。
オランダの欧州議会議員は「嵐の中で船を離れる船長だ」と非難。
フランスのEU法専門家、アルベルト・アレマンノ氏は「自身の政治的キャリアを追求するために、
EU大統領を早期に退任しようとするミシェル氏の決断は自己中心的で無責任だ」と訴えた。