AIを使ったファンドAIEQ、今年のリターンはS&P500の2倍。
今一番ホットなAIに米株式市場をアウトパフォームする上場投資信託(ETF)の設計を頼んだらどうなるか。
オープンAIが開発したチャットボット「ChatGPT(チャットGPT)」に、米株式市場に勝つポートフォリオを構築するよう頼んだ。
結果は、典型的な日和見アプローチだった。
そのようなファンドを設計するには市場はあまりにも予想不可能だとの回答と共に、
目標とリスク意欲に沿った投資先を選ぶ必要があるとのアドバイスがなされた。
ETFや株式に投資する前に、その投資の潜在的なリスクとリワードを理解し、
自身の投資目標とリスク許容度に合致していることを確認するために、金融アドバイザーに相談することが重要です。
もてはやされているAIだが、ストックピッキングの世界を征服するにはまだ早いようだ。
それとも、チャットGPTは市場に勝つ秘密を実は知っているのだが、それを教えない分別があるということだろうか。
ウォール街には既に、ETFを含めAIに頼った投資商品が多数ある。
その幾つかは今、市場を上回る成績を上げている。
われわれは別の質問をしてみた。資産運用者が常に答えを求め続ける、
市場全体に対する明らかな分散投資となり得る投資先は何かという問いかけだ。
チャットGPTはこう答えた。
米株式市場と相関のないリターンをもたらすETFを設計するには、
株式市場との相関が低いか逆相関のさまざまな資産を組み入れることです。
株式市場とは異なるパフォーマンスをする可能性があります
つまり、幾らかのオルタナティブ投資を含むマルチアセットアプローチだ。
悪くない答えだとブルームバーグ・インテリジェンスのシニアETFアナリスト、エリック・バルシュナス氏は言う。
「機関投資家のルール通りだ。相関しないリターンをもたらす資産クラスについて具体的に提案しているが、
これらは大半の機関投資家が投資している資産だ。チャットGPTはよく学習している」と話した。
チャットGPTは回答で、資産間には一定の連動性があるため市場に相関しないETFを作るのは難しいと指摘。
ポートフォリオは市場分析に基づいて選ぶべきだとし、今度もアドバイザーに相談することを勧めた。
チャットGPTが新たなポートフォリオを作り出せなかったので、われわれは「AIを使ったETFの中で、
最高のもの」を挙げるように求めた。
しかしAIを投資プロセスの一部に使うETFは幾つかありますと答え、名前は挙げなかった。
名前にAIを含むファンドは成績が良くない。
チャットGPTは自分ができないことについて正直だ。
分からないことを絶対の様に述べる評論家や、コメンテーターの頓珍漢な発言。
逆に言えばチャットGPTは、いい加減な評論家やコメンテーターより相当優れものということだ。