司法判断「非開門」で決着へ
長崎県にある諫早湾の干拓事業を巡り、排水門を開けるよう命じた確定判決を、
事実上、無効化する判決が最高裁で2日までに確定。
これにより、一連の司法判断は、排水門を「開けない」とする方向で決着する見通しとなりった。
これまで、国に排水門を開けるよう命じた判決が確定した一方で、
別の裁判では開門を認めない判断が出るなど、司法判断がねじれる事態となっていた。
これに対し、排水門を開けないとする立場の国は、開門を命じた判決の事実上の無効化を求める裁判を起こし、
去年3月、福岡高裁は国の訴えを認める判決を言い渡した。
この判決を不服として、開門を求める漁業者側が上告ししたが、最高裁は2日までにこれを退け、国側の勝訴が確定。
判決の確定を受け、開門を求める漁業者、松本 正明さんは、
「残念で悔しい。魚がとれなくなった原因を調べるには開門調査しかない中で、
国は有明海をどうやって再生するつもりなのか問いただしたい」と訴えた。
‘@賛成派と反対派を分断した諫早湾の排水門。
明海の海苔は壊滅の危機にある。