ベラルーシのルカシェンコは27日、進軍の中止を決めたプリゴジンがベラルーシに到着したと認めた。
また、交渉内容の一部を明らかにした。
ルカシェンコの仲介でベラルーシに向かうとしたプリゴジンは26日、およそ2日ぶりに自身のSNSに音声メッセージを投稿。
ベラルーシ国営通信によると、ルカシェンコは24日午前10時過ぎにプーチンと電話協議した。
プーチンは「（プリゴジンが）電話にすら出ない。誰とも話したくないのだろう」と述べ、ワグネルと戦う決意を固めたようだったという。
ルカシェンコはプーチンに結論を急がず、プリゴジンと協議することを提案。急いで連絡先を調べ、同11時には電話がつながった。
プリゴジンは当初、興奮した状態で、ロシアのショイグ国防相またはゲラシモフ参謀総長の解任、そしてプーチンとの面会を要求。
「我々は正義を求めている。彼らはワグネルを壊すつもりだ。我々はモスクワに向かう」と主張したという。
ルカシェンコは、反乱は「虫のようにつぶされる」と指摘。そして反乱の影響はロシアだけでなく、その周辺国にも及ぶと強調。
ベラルーシ軍をモスクワに向かわせる準備ができていると伝えた。
また「故意でもそうでもなくても、一人でも市民を殺した場合、交渉は成立しない」とくぎを刺した。
ルカシェンコは27日、ワグネルの武装反乱を受け、軍に「完全な戦闘準備態勢」に入るよう命じた。
海外に亡命したベラルーシの反政権派が混乱に乗じ、暴動を起こそうとしたが失敗に終わったとの見方を示した。
交渉は同日午後5時まで続き、最終的には、ルカシェンコがプリゴジンとワグネル戦闘員の身の安全を保障する確約を得て、説得に成功したという。
ベラルーシに移動したワグネル戦闘員については、かつての軍事基地を活動拠点として提供するという。
またベラルーシにはワグネルの求人センターを設置しないと述べた。
プーチンはロシア国防省の軍人らとの会合で、ワグネルに国が資金提供していたことを認め、1年間で860億ルーブル、日本円で1400億円あまりが支払われたと明らかにした。
ウクライナ侵攻が続く去年5月から今年5月までの間に「国から860億ルーブルが支払われ、そのうち700億ルーブルが給与、150億ルーブルがボーナスだった」としている。
さらに保険金として別途1100億ルーブルが支払われたほか、プリゴジンが関係する会社にも年間800億ルーブルが支払われたと説明。
‘＠今回の会合は国営テレビを通じて全土に放映され、プーチン政権がワグネルを資金面で支えていたことを公に認めた形だ。
ワグネルのような民間軍事会社はロシアでは違法な存在だが、プーチンは、なぜ、このタイミングで認める発表をしたのか。
それだけの資金提供をしてきたにも関わらず反乱を起こしたプリゴジンを国民に悪と見せ付ける為、晒したのだろう。
ルカシェンコは今回の件で存在感をアピールできた。体調は良いのだろうか。
プーチンは、はらわたが煮えくり返っている。
だが、いまことを起こせば、ワグネル全体が反乱し内乱になる可能性があり、プリゴジンも国内で人気があるので、
とりあえずは引いて様子を見て、いずれはプリゴジンを殺るため虎視眈々と狙っている。
仮に、ワグネルがベラルーシからウクライナを責めると西側が動く可能性がある。
