1月28日号(1月21日発売)の
週刊文春で、ラブリさんから性被害に遭った女性の告発が掲載されている。
被害を告発したA子さん。
A子さんは2018年末にラブリさんに関係するプロジェクトの責任者となり、
同性であったことからA子さんとラブリさんは同じ部屋で就寝することとなったが、
先にベッドで休んでいたA子さんに対して、ラブリさんが突然、性的な行為を行った。
A子さんは「男の子が好きなので、女の子は無理です」などと言って抵抗したが、
ラブリさんより20センチほど身長が低く、さらにAさんの当時の体重は35キロほど。
力で敵わなかった。
ベッドの上で覆い被され、抵抗するも押し倒される……という状況は、
午前4時30分頃から約2時間にわたって続いた。
それはA子さんにとって、とても長い時間だった。
「恐怖とパニックの中で同じような抵抗をして、その度に押し倒されて、
これ一体何回やるんだろう……と。壊れたロボットみたいになっていきました」
「(抵抗を続けていたらラブリさんから)急に『うるさい!』と言われ、びっくりして動けなくなりました。
もう無理だと思って目をつむっていたら、身体が幽体離脱するような感覚がありました。
それまでも自分が3〜4人いるような感覚でしたが、
身体から自分の意識が完全に分離したような状態になってしまい、ほとんど動けなくなってしまいました」
A子さんの具体的な被害は、胸を揉まれる、下着を脱がされ陰部を舐められる、
陰部に指を入れ動かされるといったもの。被害は下半身に集中していたという。
同年の6月に性暴力被害者を支援するNPO法人と警察に相談。
被害届を出す決心を固め、8月、和歌山県警に被害届と告訴状を提出した。
A子さんはその後、6月にPTSDの可能性があると診断され、
さらに詳しい検査を受けた後、8月に「重度のPTSD」と診断を受けた。
「同意がなかった」だけでは罪に問えない?
「私も自分が被害に遭うまで、同意がなかったのだから犯罪と認められると思っていました。
けれど実際は、行為があった、同意はなかったことにプラスして、
『被害者の抵抗を著しく困難にさせる程の暴行・脅迫』を立証する必要があると知り、
ショックを受けました」
現在の刑法では、被害者が加害者に、わかるかたちで抵抗したことを立証できない限り罪に問えない。
A子さんは警察の取り調べで、自分は同性への性的関心がないことや、
そのようにラブリさんに伝えたことを話したが、それだけではじゅうぶんではないかもしれない、
と暗に告げられたという。
挿入されるものも男性器に限られている。
ラブリさん側の弁護士は週刊文春の取材に対して「客観的事実はこちらの認識とは違います」
「犯罪行為はありませんでした」と強調したという。
ラブリさんは事情聴取を受けており、捜査は今も続いている。
ラブリさんはこれまで性的指向を公表していないことから、
A子さんは「自分の被害を公表することでアウティングと言われてしまうかもしれない」と悩んだという。
ただ、A子さんは被害後に旅行の同行者から「知っていたら同じ部屋にしていないから」と言われている。
A子さんも、同性から性被害に遭うとはまったく考えていない状況だった。
今後被害に遭う人が出ないようにと告発を決意したA子さん。
‘@男女間の女性被害だと詳細しない表現を、女性同士だとそこまで表現していいものなのか。
本人了承の下のことなのだろうが、いろいろな意味で違和感を禁じ得ない。