2008年にノーベル物理学賞を受賞した、京都大学の益川敏英名誉教授(81)が23日、
上顎(じょうがく)歯肉がんで死去。
益川教授は「英語ができない変わり者の科学者」としても有名だった。
しかし後輩や学生たちには「英語が読めなければだめだ」と訴えていたという。
益川教授は自らを「戦争について語ることのできる最後の世代」とし、平和運動の先頭に立った。
幼い頃に生まれ故郷の名古屋で経験した「名古屋空襲」の影響を受けたという。
侵略戦争を禁じた日本の憲法第9条の改憲に反対する「九条科学者の会」の呼びかけ人となり、
その代弁人も務めた。
防衛省や米軍の支援を受けて軍事関連の研究を行う最近の大学の風潮を批判していた。
(合掌)