「男子枠」はダメだけど「女子枠」はいいのか。
東京工業大は10日、2025年度までに学校推薦型選抜と総合型選抜(旧AO入試)で、
計143人の「女子枠」を創設する入試改革を発表。
東工大の総募集人数の14%を占める異例の規模で、
現在は13%に低迷する学士課程(学部)の女子学生比率を20%以上に高めることを狙う。
総募集人数は変更せず、一般選抜枠を930人(23年度)から801人(25年度)に減らす。
東工大は東京医科歯科大と24年度をめどに統合することで合意したが、
入試は当面、両大学の仕組みを維持するとしている。
東工大の益ます一哉学長は、米マサチューセッツ工科大の学生は半数近くが女性だとし、
「日本の理工系は産業界でも男女のバランスが悪い。
20年、30年後を見据えて一歩を踏み出さないと世界からさらに遅れる。
女性の入学者が増えれば、東工大がもっと活性化する」と期待した。
文部科学省は、理工系分野の入試に女子枠を創設するよう各大学に促している。
23年度入試では、名古屋大や島根大、富山大が一部の学部で女子枠を設ける。