大方の予想に反して、罪を認めた。
池袋暴走事故で有罪判決を受けた、旧通産省工業技術院の元院長・飯塚幸三被告が控訴しない方針を固め、
一審の禁錮5年(求刑禁固7年)が確定した。
‘19年4月に東京・池袋で起きた事故では松永真菜さん(当時31)と娘の莉子ちゃん(当時3)が亡くなり、
同被告は自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の罪に問われた。
しかし、身体拘束を伴う逮捕を免れたことに、ネット上では、
特権階級を意味する「上級国民」という言葉で非難され続けている。
飯塚氏の主張は一貫して、運転していたトヨタ・プリウスの車両異常で、
「勝手にスピードアップ」したというもの。
これに対し、検察側は事故車を調べた結果、重大な欠陥は認められず、
「アクセルとブレーキの踏み間違い」と断じた。
トヨタは「車両に異常や技術的な問題は認められなかった」と異例のコメントを発表した。
頑なに無罪を主張する飯塚氏に大多数の評論家やコメンテーターは「控訴」すると発言していたが、
大方の予測を裏切って、15日になって、判決を受け入れることを決めた。
9月2日に東京地裁で開かれた判決公判でも飯塚氏は無罪を主張。
これには下津健司裁判長は禁錮5年の有罪判決を言い渡した。求刑は7年だったが、同裁判長は、
「過失は悪質だが、酒気帯び運転などの運転行為に伴うものではない」とした。
飯塚氏は関係者を通じて「遺族には本当に申し訳ない気持ちだ」と謝罪の言葉を口にしているという。
‘@飯塚受刑者は、本当に思い込んでいたのかも知れない。
多分、自分は間違いのない人生をズーッと送ってきたのだろう。
だから間違うはずがないと。
しかし、一番の不安は、このまま戦いを続けたら、家族にも大きな迷惑を掛け続ける。
家にはマスコミが押しかけ、右翼のような街宣車が大音量で近所を回る。
身の危険を感じたともいう。
そして、ここに来て、若干の、自責の念を抱くようになったのかも知れない。
そんな思いが重なったような気がする。
飯塚氏は‘15年に『瑞宝重光章』という勲章を受章しているが剥奪される。
勲章を受章した人間が逮捕されることはあってはならない。
多分、病で早々に出てくるだろう。
穿った見方をすれば、この辺りもあるのかも知れない。