オミクロン株の感染急拡大がとまらない。
想定していない人にとっても、さすがに驚きだろう。
私の身近でも感染情報が聞こえてくる。
全国で1日に報告される感染者数は、デルタ株のときのピークのおよそ3倍になっている。
重症化リスクは低いとはいえ、入院患者数も増加し、病床のひっ迫が各地から報告され、
軽症者や死亡者は増加している。
その中で、新たな「ステルスオミクロン株」 (BA.2)が海外の一部で拡大しているという情報も出てきた。
日本にもすでに流入している。
世界中で感染が広がっているオミクロン株「BA.1」では、
ウイルスの表面にある突起部分「スパイクたんぱく質」の一部に欠けている部分がありるが、
「BA.2」では、この欠けている部分がないことが分かっている。
また、1人が何人に感染を広げるかを示す実効再生産数が「BA.1」に比べて、
18%上昇している可能性があると報告された。
デンマークによると、「BA.2」は1週間で、デンマーク国内で検出される新型コロナの20%ほどだったのが、
2022年1月中旬の1週間では45%ほどになったという。
ただ、「BA.1」と「BA.2」で入院に至るリスクは差がなく、違いがあるかどうかは調査中だとしている。
オミクロン株は、感染してから発症するまでの潜伏期間が短いのが特徴。
国立感染症研究所の暫定報告によると、平均的な潜伏期間は3日余りだった。
ウイルスにさらされたあと、3日後までに半数が発症。
6日後までにはおよそ90%が発症し、9日後までだと98%を超える人が発症した。
そして、「ある人が感染してからほかの人に感染させるまでの期間」=「世代時間」も短くなっている。
デルタ株ではおよそ5日だったのに対し、オミクロン株ではおよそ2日だと考えられている。
短い期間のうちに次々と感染させるため、急速に感染が広がっていると見ている。
国立感染症研究所が1月13日に出したオミクロン株に感染したケースの疫学調査の結果では、
オミクロン株でも、飲食店での職場同僚との忘年会や、自宅での親族との会食など、
飲食を通じた感染が見られていて、飛まつ感染が多い。
職場での密な環境での作業を通じて感染するケースも報告されている。
これまでも続けてきた「マスクを着用する」、「換気を行う」といった対策を徹底することが重要になっている。
飛まつや「マイクロ飛まつ」と呼ばれる小さな飛まつが主で、
ウイルスがついた手で鼻や口などを触ることによる接触感染もある。
政府分科会の尾身会長は、1月25日、
「マスクを外した状況や、“鼻マスク”など着用が不十分な状況での感染が、
思っていたよりはるかに多いことが分かっている。徹底してもらいたいのはマスクの適切な着用で、
不織布マスクで鼻までしっかり覆ってほしい」と訴えた。
マスクをとった会話や飲食の場面で感染するリスクが高く、ワクチン接種者も含め、
マスクの正しい着用、手指衛生、換気などの徹底を継続することが必要で、
「1つの密でもできるだけ避けた方がよい」としている。
ワクチンの追加接種を受けた人と比べ、受けていない人は入院する割合が大幅に高くなり、
50歳から64歳で44倍、65歳以上で49倍になるという分析もあわせて公表。
海外では感染者数が減っても死者数が増加したところがある。
イギリスでの死者数は、感染者数がピークアウトしたとみられた1月18日までの1週間で1900人余りと、
およそ15%増加、その後の1週間でも1800人余りと多い状態が続いている。
日本でも、感染が広がり続けると、重症患者や亡くなる人が増える。
オミクロン株では、これまでは少なかった子どもでの感染拡大も続いている。
アメリカ小児科学会は、子どもで症状が重くなり入院に至る率は0.1から1.5%、死亡率は0から0.02%と報告。
小児科医でワクチンに詳しい北里大学の中山哲夫特任教授は、
「ワクチン接種で備えるのは大切なことだ。オミクロン株は、上気道、鼻やのどで増えると言われていて、
子どもはたんを出しにくかったり、気道が小さかったりして、激しくせきこんだり、
呼吸困難になったりすることも考えられる。子どもにとっての上気道の感染症は侮ってはいけない。
あらかじめ親子でワクチンについて理解して、メリットとデメリット、副反応をよく考えて、
子どもも親子も納得して進めなければいけない」と話した。
(NHK参照)
‘@再三指摘しているが、とにかく、マスクと換気、密を避ける、これ以外にない。
人と接触するときはマスク。人があまりいない時には外す。
飲食店での感染が多いのも間違いない。
飲食店ばかりイジメるというが、他業種からは、飲食店ばかり支援金があるとの声も多数ある。
政府はもう少し分かりやすくハッキリと説明すべきだ。
尾身会長も、「ホームステイなんてしなくていい、店も閉めなくていい」と言い放つ。
しかし、専門家は(尾身会長も専門家のはずだが)「1つの密でもできるだけ避けた方がよい」としている。
感染が広がっているのに緩い発言をしたら、海外と同様となる。
これだけ感染が急激に広がっているのに、自粛は無意味だというが、ダダ漏れを止める努力をしなければ、
崩壊を待つしかない。相変わらず、高齢者は亡くなっても良いと言うようだ。
マスクを外した状況や、着用が不十分な状況が、思っていたよりはるかに多かった。
徹底してもらいたいのはマスクの適切な着用。
これも、緩んでいた証拠だ。
そこにオミクロンが素早く侵入した。