27日に行われた米アカデミー賞授賞式で、主演男優賞を受賞したウィル・スミスさん(53)が、
コメディアンのクリス・ロック氏(57)が長編ドキュメンタリー賞を発表する際、
スミスさんの妻ジェイダ・ピンケット・スミスさんの脱毛症を揶揄する発言をしたことから、
登壇してロック氏の頬を平手打ちにした。
主催者の「映画芸術科学アカデミー」は28日、スミスさんを非難する声明を発表。
懲戒処分を検討している。
スミスさんは28日、インスタグラムでロック氏や関係者に正式に謝罪。
「妻の病状に関するジョークは私には耐えがたく、感情的に反応してしまった」と説明。
「深く反省している。私は未熟者だ」などと陳謝した。
ロック氏のジェイダさんへの謝罪はいまだ聞こえてこない。
ジェイダさんは脱毛症に悩まされていることを公表している。
ロック氏が知らなかったとは思えない。揶揄した時の不気味な長い笑いを鑑みても。
世界が注目するアカデミーにしてみれば、暴力で授賞式を汚されたことは、
到底許すことは出来ないだろう。
しかし、言葉でも人は死ぬ。
もちろん暴力はよくないことを前提に、脱毛症(病気)を揶揄することがジョークになるのか。
ロック氏がジェイダさんの脱毛症を揶揄した時に、あからさまに嫌な顔をした。
アカデミーは、「いかなる形の暴力も許容しない」とウィル・スミスを非難する声明を出しているが、
いかなる形の暴力も許容しないのであれば、ロック氏の言葉の暴力も、許すべきではない。
人間を戦争や銃で殺す米国社会が、この件でロック氏の株が上がっているという何とも不思議な話だ。
違和感でしかない。わたにしはロック氏が誘ったようにさえ見える。