ロシアのウクライナ侵攻で、世界的な食料不足への懸念が深まっている。
両国は主要な穀物輸出国で、戦闘激化に伴い供給が滞るとの見方から、
小麦相場は過去最高値に急騰。低所得国では社会不安を招きかねない状況だ。
来週ワシントンで開かれるG20財務相・中央銀行総裁会議などでも、食料問題が主要議題となる。
食物が買えなければ、多くの社会的混乱が引き起こされる。
食料品の急激な値上がりで最も打撃を受けるのは、低所得層だ。
世界銀行のマルパス総裁は12日の講演で、
「食料価格が1%上昇するごとに、1000万人が極度な貧困に陥る」と訴えた。
サハラ砂漠以南のアフリカ諸国は小麦供給の約85%を輸入に頼り、
うち3分の1をロシア、ウクライナ産が占める。
アフリカ開発銀行のアデシナ総裁は、
「今こそ食料生産でアフリカを支援しなければ、容易に危機に陥る」と警鐘を鳴らした。
‘@全世界でこの無謀な侵略を止める努力をするべきだ。