回転寿司2強時代、勝つのはどちらか?
(抜粋)
スシローの一人勝ち「終わりのはじまり」
回転寿司チェーンにおける不動の1位と言えばスシロー。
今、スシローに続いて業績が好調なのがくら寿司。
くら寿司の追い上げとスシローの現在地から回転寿司業界の動向を見る。
圧倒的な強さを誇っているように見えるスシローだが、直近の業績は伸び悩んでいる。
決算資料からスシローの既存店舗の売上高を見ると、直近の2022年1月から4月では、
4月以外の3か月間は前年同期比を下回っている。
その理由には感染者の増減の影響も考えられるが、
一方のくら寿司の同時期の売上高は3か月が前年同期比超え。
特に1月は123.5パーセントと前年を大きく上回っている。
勢いはくら寿司にあるの。伸びるくら寿司、伸び悩むスシロー。
くら寿司の好調を支える要因のひとつにコラボがある。
大ヒット作となった『鬼滅の刃』とのコラボは計7回も実施。
家族連れなど、オリジナルグッズを目的に多くの人が来店。
ほかにも、くら寿司は人気アニメとのコラボに意欲的で、この点が集客の強みのひとつとなっている。
もちろんコラボだけでなく、肝心の寿司においてもこだわりが光る。
特に好評なのが「かにフェア」。
昨年から高騰が続いている「かに」が、くら寿司では安価な料金で提供。
「かにフェア」は昨年11月から3月までで3回展開された。
もう一点、今後のさらなる飛躍まで見据えて注目すべき動きがある。
3月31日に世界最大の店舗面積となるくら寿司スカイツリー押上駅前店がオープン。
また、グローバル旗艦店は、スカイツリー押上駅前店の他にも原宿、道頓堀、浅草ですでに出店している。
今後の海外からの旅行客の回復までを見込んだくら寿司の中長期的な戦略のひとつ。
これらのコラボ、グローバル戦略はスシローよりも先進的かつ勢いがあるというのが筆者の考えです。
では、攻勢に出るくら寿司に対し、スシローはどのような施策を打っているのか。
明るいニュースではないが、スシローは今年10月から、
100円皿が110円に値上げするという発表は大きな話題となった。
SNSでは「残念だけど仕方がない」など値上げを擁護する声も多くある。
基本的なスタンスとして、スシローは寿司そのもので勝負する傾向がある。
直近でも大間の本マグロや大トロをリーズナブルに提供する「絶対王者スシローの鮪まつり」や、
過去に人気だったネタが復刻する「100円祭り」などのフェアを開催し、好評を博した。
ほかにも、富山の名店「鮨し人」の大将・木村さんや、
代々木上原のミシュラン店sio鳥羽シェフとコラボした「すき焼き海鮮しゃり弁」など、
“やりすぎ”ともいうべき料理への力の入れよう。
「味のスシロー」、これは間違いなく言える。
両者の動向を見て、最も気になるのは「くら寿司がスシローを追い越す時はくるのか」という点。
ではないでしょうか。
この点を検証する上で見ておきたいのが足元の強さ。
販管費率はくら寿司が約52%なのに対し、スシローは約47%です。この数値は低ければ低いほど、
経済効率が良くなる。つまり、スシローはくら寿司よりも「コスパが良い」ということになる。
また1店舗ごとの売上を見ても、くら寿司の約2.6億円に対し、スシローは約3.3億円。
こちらもスシローに軍配が上がる。
スシローは経営基盤が非常に堅実かつ強固。くら寿司は好調とはいえ、簡単に乗り越えることはできないだろう。
特に、くら寿司では従業員の内部告発報道や、スタッフのSNSでの投稿による炎上など、
内部での問題も発生している。決して、企業として業績がよいからそのまま勢いづくとは限らない。
<文/馬渕磨理子>経済アナリスト/認定テクニカルアナリスト、(株)フィスコ企業リサーチレポーター。
‘@最初の表題「伸びるくら寿司、伸び悩むスシロース、シローの一人勝ち終わりのはじまり」を見た時に、
わたしの読み違いかと思ったが、結果は「スシローが強い」で終わっているようだ。
こういう出だしでないと、読書は食いつかないのか。
スシローは原価率も高い。
くら寿司のカニフェアーは、何回もやるので、カニが余っているのか思っていた。
パサパサの言われなければカニとは思えない感じだった。
でも、人気はあるのか。
コマーシャルも前回指摘したが、スシローの方が効果的、効率的だと、わたしは思う。
ただ品質が良い方が劣る方より売れるとは限らない。
例えば、ニッカウヰスキーとサントリーのように。