人気オンラインゲーム「World of Tanks Blitz」(ワールド・オブ・タンクス・ブリッツ)を展開する、
ウォーゲーミング・ジャパン(WGJ、東京都千代田区)は26日、
不適切投稿をした社員の退職が決まったと発表。
投稿内容は「到底容認できるものではありません」とし、
「多くの皆様に不愉快な思いをさせてしまいましたことを、心からお詫び申し上げます」と謝罪した。
この社員は安倍晋三氏が銃撃され死亡した7月8日、
山上徹也容疑者が現場で取り押さえられている写真を添え、
「現代日本にも義士はまたいるね!感心した!」(原文ママ)などと、
山上容疑者を英雄視するような書き込みをしていた。
「個人のTwitter による発言とは言え、到底容認できるものではありません」と改めて自社の姿勢を示した。
7月8日~20日にかけて「御意見をいただいた方」を一方的にブロックしていた事実もあったといい、
現在までに解除したという。
この社員は合意退職が決まり、「今回の事案を深く受け止め、今後このようなことを繰り返すことがないよう、
スタッフ一同運営活動に取り組んでまいります」と謝罪。
安倍氏を銃撃して逮捕された山上徹也容疑者には、冒頭のコメントをはじめとした数々のリプライがある。
「徹也君 たった一人でよく頑張った」
「あんたは英雄だよ」
「君のお陰で沢山の人が救われたよありがとう」
「山上徹也は世界を変えた」
「山上さん、自分を責めて死なないでくださいね。応援してます」
彼の凶行を非難する声が殺到しているのかと思いきや、凶行を肯定するような声が多数派だったのには驚きだ。
山上容疑者のアカウントは、2019年10月に書き込まれた、
「オレが憎むのは統一教会だけだ。結果として安倍政権に何があってもオレの知った事ではない」
という決意表明のような投稿で始まっている。
その後、家族を崩壊に至らしめたとされる統一教会への恨みつらみが綴られていたが、
安倍氏の政策については好意的ともとれる投稿が残されていた。
その後、変化はあるものの、ツイートの内容を見る限り、
「政治信条に対する恨みではない」という逮捕直後の山上容疑者の供述と矛盾はみえない。
しかしなぜ、山上容疑者に賛同する声が上がったのだろうか。
カルト宗教への多額の献金によって家庭が崩壊した山上容疑須あの境遇や、
安倍氏が善悪併存する政治家だったことなども要因のひとつなのかもしれない。
それにしても現代の日本においてここまで殺人犯が持ち上げられた例は少ない。
良くも悪くも長期政権の安倍氏は権力の象徴だった。
その命を奪った山上容疑者を、彼らが持ち上げることによって自分たちを正当化しようとしているのかも知れない。
だが、決して許される行為ではなく、賛辞される行為でも断じてない。
「統一協会と仲良くなると早く出世できる」