強い毒性を持つ高病原性鳥インフルエンザが猛威を振るっている。
22日現在、1道9県の養鶏場で14例が確認され、ニワトリの殺処分数は275万羽を超えた。
過去最多だった2シーズン前を上回るペースで感染が広がり、国内では初めて3季連続の感染が確認された。
欧州で過去最大の発生が続くなど欧州を中心に2季連続で世界的な感染拡大が続いており、
世界的流行に起因するとみられる。
韓国でも感染に歯止めがかからない状況が続く。
日本でも今後毎シーズン発生する懸念が高まる。
環境省によると、今季の1例目は9月25日、神奈川県に飛来した野鳥から採取し、確認された。
例年であれば、海外から多くの渡り鳥が飛来する10月下旬以降に最初の感染がみられるが、
今季は1カ月以上も早かった。
同省の担当者は「もはや全国どこでも発生のリスクがある」と話す。
一方、感染の急拡大は、消費者にも影響を与える。ウイルスは熱や酸に弱く、鳥からヒトには感染しにくい。
国の食品安全委員会も「鶏肉や卵は食べても安全」としているが、
茨城や宮崎、鹿児島県など国内有数の産地でさらに感染が長引けば、鶏肉や鶏卵の需給にも影響が避けられない。
(一生ここか)
ただ、これまでの殺処分数は、国内で飼育する採卵鶏とブロイラーの総数の1%未満にとどまり、
農林水産省は「現時点では需給への影響は考えにくい」としている。