投資家ウォーレン・バフェット氏率いる米バークシャー・ハザウェイが14日に届け出た、2022年末時点の保有銘柄リストによると、
10-12月期に台湾積体電路製造(TSMC)株の保有株式数を9割近く減らしていた。
金融株の一部銘柄でも持ち高減少が目立った。
米国の大手機関投資家は、四半期ごとに米証券取引委員会(SEC)に「フォーム13F」という報告書を提出し、
保有銘柄を開示する義務がある。
主に米国で上場する銘柄が報告対象で、空売りなどは含まず、ポートフォリオ全体を表すものではない。
バークシャーが今回開示した銘柄群の時価総額は2990億ドル(約39兆7600億円)で、
9月末時点から1%増となった。
コカ・コーラ株や石油メジャーのシェブロン株などの値上がりが支えた。
一方、最大の保有銘柄であるアップル株は保有株式数がわずかに増えたものの、株価下落で価値が73億ドル目減りした。
エネルギーや生活必需品がともに全体の14%となり、9月末時点から2ポイントずつ上昇する一方、
テクノロジー銘柄は同41%で4ポイント低下。バークシャーが10ー12月期に新たに投資した銘柄はなかった。
TSMC株の保有額は22年12月末時点で6億1700万ドルとなり、
初めて保有銘柄リストに載った同年9月末時点の41億1700万ドルから85%減となった。
株式数も86%減となった。報告書には売買理由については記載していない。
TSMCは優良な顧客基盤と技術力を持ち、世界の半導体サプライチェーン(供給網)の要を握る1社。
容易にまねできない競争力を持つという点でバフェット流投資の対象になり得る一方、
バフェット氏は「自分が理解できない会社の株は買わない」とする姿勢を貫き、ハイテク株とは距離を置いていた。
そのためバークシャーの運用責任者であるトッド・コームズ氏とテッド・ウェシュラー氏がTSMC株の投資を決断した可能性があるとも指摘されている。
TSMC株の取得や売却に至る経緯は、5月の株主総会における大きなトピックになりそうだ。
金融株では地銀大手USバンコープの株式を9割超、カストディー(資産管理)業務大手のバンク・オブ・ニューヨーク・メロン株は5割超減らした。
ゲーム大手のアクティビジョン・ブリザード株も約1割減らした。
同社は米マイクロソフトによる買収で合意に至ったが米欧の競争当局が懸念を示しており、不透明感が漂っている。
追加投資した銘柄もあった。建材メーカーのルイジアナ・パシフィックは保有株式数が2割超増えた。
メディア企業のパラマウント・グローバル株も保有数を3%近く増やした。
‘@バフェット氏怒り心頭。
およそ4600億円の損失。
だから分からない株には手を出さない。