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食品としてのコオロギのリスク。(訂正)

欧州食品安全機関(EFSA)、新食品としてのヨーロッパイエコオロギ(Acheta domesticus)の、
 
部分脱脂粉末の安全性に関する科学的意見書を公表。
 
資料日付 2022年5月13日

 
1. 安全性に関する結論
 
2021年7月7日、NDAパネルは、規則(EU) 2015/2283第10条に準拠する新食品として、
 
ヨーロッパイエコオロギ個体(A. domesticus)全体に由来する冷凍及び乾燥製剤の安全性に関する意見を採択し、
 
提案された用途及び用量において、当該新食品はヒトの消費に対して安全であると結論している。
 
当該新食品は、A. domesticusの飼育及び加工を経て生産され、主として、タンパク質、脂肪、
 
繊維(キチン)から構成される(乾燥ベース)。
 
当該新食品は乾燥粉末の形態において市販されることが提案されている。
 
申請者は、当該新食品を多様な食品における食品成分として使用することを提案している。
 
NDAパネルは、当該新食品中に含有される汚染物質の濃度は、植物性材料から製造される昆虫飼料中の汚染物質含有量に依存することに留意する。
 
さらに、当該新食品が保存可能期間(shelf life)中に提案された規格基準を遵守する限り、
 
安定性に関連する安全性上の懸念はないことに留意する。
 
当該新食品のタンパク質含量は高いものの、キチン由来の非タンパク質窒素の存在により、
 
窒素-タンパク質変換係数6.25を適用した場合、タンパク質含有量は過大評価されることとなる。
 
NDAパネルは、当該新食品の成分組成及び提案された使用条件を考慮すると、当該新食品の摂取は栄養学的不利益をもたらさないことに留意する。
 
NDAパネルは、当該新食品に関する遺伝毒性試験及び亜慢性毒性試験が、申請者から提供されていないことに留意する。

 
当該新食品の供給源(A. domesticus)の使用歴から安全性上の懸念はない点、
 
昆虫個体全体と部分脱脂された当該新食品の差異は限定的である点を考慮し、
 
NDAパネルは、アレルゲン性以外の安全性上の懸念を特定しなかった。
 
NDAパネルは、当該新食品の摂取によりA. domesticusタンパク質に対する一次感作が誘発され、
 
甲殻類・ダニ・軟体動物にアレルギーを有する摂取者にアレルギー反応を引き起こす可能性があると考える。
 
加えて、飼料中に含有されるアレルゲンが、最終的に当該新食品中に混入する可能性もある。
 

アレルゲン性に関わる懸念は別とし、NDAパネルは、提案された用途及び用量において、当該新食品は安全であると結論する。