ロシア軍への反乱を企てた「ワグネル」の創設者プリゴジンは26日、ほぼ2日ぶりとなるSNSへの投稿があった。
ワグネルについて、「陰謀と思慮不足の決定により、7月1日に消滅しなければならなくなった」と述べた。
プリゴジンは反乱を企てた理由を「ワグネルの破壊を阻止し、作戦で多くの失敗をした者の責任を追及することだった」と釈明。
プーチン政権の転覆を意図した行動ではなかったとした上で、ベラルーシのルカシェンコ大統領による、モスクワへの進軍を中止するという提案を受け入れたのは、流血の事態を回避するためだったと述べた。
プリゴジンは24日夜の撤退表明後、ベラルーシに向かうとみられていたが、動静が不明だった。
ワグネルの誰も国防省と契約することに反対で、組織は7月1日に消滅しなければならなかった。
兵器などをロ軍施設に渡すためにロストフへと出発した。無抵抗だったのに、ミサイル攻撃を受けて戦闘員30人が死亡した。これを受け、進軍を決定した
一つの隊列はロストフに向かい、もう一つはモスクワに向かった。
進軍の目的はワグネルのせん滅を防ぎ、特別軍事作戦で膨大な数の間違いを犯したやつらを裁くことにあった
私たちは抗議のデモをやることだけで十分だと考えた。政府を転覆させるために行ったのではない。
流血の事態になる直前に進軍を停止した。誰も殺された兵士はいなかった
この音声メッセージは彼がどこにいるかを明かしてはいない。
ロシアの主要メディアは26日、プリゴジン氏の反乱について、刑事事件として現在も捜査が続いていると報じた。
ロシア当局は先週、プリゴジンが武装蜂起を呼びかけているとして、刑事事件として捜査に着手。
ワグネルの蜂起は24日遅くに事態は収束。ロシア大統領府は、プリゴジンへの刑事訴追が取り下げられ、同氏がベラルーシに移動するとしていた。
しかし、コメルサント紙は26日、連邦保安局(FSB)が捜査を続けているとし、情報筋の話として、捜査終結に十分な時間がなかったと報じた。
ロシアの3大通信社のタス、RIA、インタファクスも、刑事捜査は続いていると報じた。
プーチンは26日夜(日本時間27日未明)、ワグネルによる武装反乱後初めて国民向けに演説。
この中で、創設者プリゴジンの名指しは避けつつも「反乱の首謀者は国を裏切った」と非難。
ワグネルの活動禁止に言及。一方で、国民の「忍耐、団結、愛国心」が混乱を収束させたとした。
その上で「自分の命令により、さらなる流血を回避する措置が講じられた」と強調。
プーチン政権はプリゴジンらの「身の安全」と「免責」を保証する代わりに、反乱部隊を撤退させることで妥結。
ウクライナ侵略に協力したワグネル戦闘員についても、大半は「愛国者」であり、反乱に利用されただけだと指摘。
ロシア国防省と契約して傘下に入るか退役する、もしくはベラルーシに渡るという三つの選択肢を提示し、国内でワグネルの活動を認めない考えを表明。
プーチンは演説で、仲裁したベラルーシのルカシェンコに謝意を示した。
‘@英国情報筋がテレグラフ紙に「ワグネルグループの反乱を率いた指導者達の家族をロシア治安当局が脅迫した」と語った。
クレムリンに拘束されているという話もあるが、プリゴジンの所在はいまだ分かっていない。
わたしの予測が当たっていればプーチンはプリゴジンを許さない。だが、その時にワグネルはどう動く。
ロシア政府はその前にワグネルをロシアから排除する構えだ。
ワグネルをロシアに入れない。ベラルーシに行って監視下に置かれるか、退役を表明して引退するか、ロシア軍の手下となって一番の最前線で戦うか。