北朝鮮による拉致被害者の横田めぐみさん（拉致当時13）の父、横田滋さんが、
2020年6月5日に死去。（合掌）
妻の早紀江さんやめぐみさんの弟・拓也さんと哲也さんは9日、記者会見を開いた。
横田めぐみさんの弟である拓也さんは、
1977年に当時13歳であった横田めぐみさんが拉致されて以降、
両親は当時何の手がかりもない中で25年間姉を探してきたと述べ、
その後も娘に再会できずに父・滋さんは他界した。
北朝鮮を「許すことができない」と強く批判し、国際社会の北朝鮮に対する強い制裁をを望み、
問題解決を図ることを求めた。
「私たち横田家、横田両親をですね、本当にずっと長い間、そばにいて支援してくださった、
安倍総理。『本当に無念だ』とおっしゃっていただいております。
私たちはこれからは安倍総理とともにですね、この問題解決を図っていきたいと思っております」
と安倍総理への強い信頼を示した。
また「マスコミの皆様方におかれましてもですね、イデオロギーに関係なく、
この問題を我が事としてもっと取り上げてほしいと思っています。
自分の子供ならどうしなきゃいけないかということを問い続けてほしいと思っています」
と訴えた。
続いて、めぐみさんの弟である哲也さんも、メディアの報道を強く批判。
特に滋さんの死後に相次いだ安倍政権をめぐる議論に疑問を呈した。
「何もやってない方が政権批判をするのは卑怯だ」
「この拉致問題を解決しないことに対して、ある、やはりジャーナリストやメディアの方なんかが、
『安倍総理は何をやってるんだ』というようなことをおっしゃる方もいます。
『北朝鮮問題が一丁目一番地で掲げていたのに、何も動いていないじゃないか』
というような発言をここ2・3日のメディアを私も見て、耳にしておりますけれども、
安倍総理・安倍政権が問題なのではなくって、40年以上も何もしてこなかった、
政治家や『北朝鮮なんて拉致なんかするはずないでしょ』と言ってきたメディアがあったから、
ここまで安倍総理・安倍政権が苦しんでいるんです」と、安倍総理擁護とメディア批判をした。
「安倍総理・安倍政権は動いてやってくださっています。
なので、何もやってない方が政権批判をするのは卑怯だと思います。
拉致問題に、様々な角度で協力して動いてきた方がおっしゃるならまだ分かりますが、
ちょっと的を射ていない発言をするのはこれからやめてほしいと思っております」と強調した。
‘＠父滋さんが亡くなって直ぐのこの発言は何を意味するのか。
滋さんは、政治家に対しても、メディアや思想家に対しても、決して異論を唱えなかった。
『北朝鮮なんて拉致なんかするはずないでしょ』と言うのは少し古い話で、
中には公に間違っていたと誤っている人もいる。
そんな話まで持ち出して安倍総理を持ち上げる。
滋さんは、諸手を挙げて安倍総理を信頼していた分けではない。
北風と太陽、方向性も違っていたこともある。
哲也氏は、南北首脳会談で関係改善が進む韓国と北朝鮮の関係を、
「南北融和と言いましても、狐と狸の化かし合いで一寸先は闇です。
歴史をひもとけば、北朝鮮も南朝鮮も息を吹くように平気で嘘をつき、
裏切り行為をする国ですから、その軌道修正していくのはわれわれ日本国しかありません」
「彼らが口にする平和だとか非核化だとかは嘘だと、
偽善だということが実態であって、だまされてはならない」と述べた。
民族や国家を持ち出し、平気で嘘をつくなどと公に罵るのは、
ヘイトスピーチと問われても致し方ないほどの発言だ。
それも、拉致問題で韓国に対してヘイトを向けるのは、なぜなのか。
演説もまるで、思想家か政治家のようだ。
北朝鮮による拉致被害は韓国にもいる。韓国も被害者なのだ。
拉致被害者は韓国政府が認定しただけでも485人にのぼる。
しかし、韓国と北朝鮮首脳の握手。
北朝鮮と米国が対話のテーブルについたのは、
文在寅大統領ら韓国政府の動きがあってからこそだ。
少なくとも何もしなかった、できなかった安倍総理よりは、
解決につながる糸口の役割を果たしたはずだ。
だから、日本も色めきだって、強硬姿勢から融和に変わった。
にもかかわらず、このタイミングで、その韓国の悪口を言って何になるのか。
日本はほとんど何もできないのだ。
現職の総理でなければ動かせない問題です。
現職の総理が一番力を持っているからです。と。小泉元総理も述べている。
韓国や中国の協力を得て今後の交渉を考えた時、完全に逆効果となる。
急速に政治的発言が増えた要因は「アベ応援団」の力によるものが大きいのではなかろうか。
出馬でも進められているのだろうか。弔い合戦。
自民党も当初は乗り気でなかったが、小泉元総理の時に大きく動いた。
それでなくても北朝鮮とコンタクトを取るのは難しい。
国の中枢が動くしかない。
1年間におよぶ外務省の交渉と、
ブッシュ政権の対テロ戦争にたいする北朝鮮の危機感などがあったと、
小泉元総理は証言している。
小泉元総理以来、何も動いていないのも事実。
むしろ、両関係は悪化している。
安倍総理がその場しのぎで平気で嘘をつく人間だということは大方の国民も周知している。
安倍総理は、「北朝鮮に帰さないという決定を自分が行った」と主張をしているが、
北朝鮮からすれば、本人が言っているのだから、安倍総理が約束を破ったと思っている。
すなわち、安倍は信じられないと北朝鮮も思っているということだ。
小泉元総理は金のことには言及しない。
墓場まで持っていくつもりだろう。
