スウェーデンは多くの国と異なり、新型コロナウイルスのパンデミック中,
一度もロックダウンを実施しなかった。
ソーシャル・ディスタンスと衛生ガイドラインを順守した上で、
大部分の企業とカフェやバー、レストラン、16歳未満を対象とした学校は通常通りだった。
にもかかわらず、経済は大打撃を受けたようだ。
スウェーデンの大手銀行SEBでエコノミストを務めるオーレ・ホルモグレーン氏は、
「今年のスウェーデン経済の第2四半期は記録的な減少となるだろう」と述べ、
「経済が元の状態に戻るまでには、長い時間がかかるとわれわれは予測している」と語った。
人口1030万人のスウェーデンの今月5日時点での、新型ウイルスによる死者数は4639人だった。
100万人当たりの死者数は459.3人で、近隣のデンマークの4倍以上、
ノルウェーの10倍以上と、世界で最も死亡率の高い国の一つとなっている。
デンマーク・コペンハーゲン大学の経済学者ニールス・ヨハネセン氏は、
「スウェーデンは新型ウイルスのパンデミックで(デンマークと)同じ代償を支払った。
つまり、急速に危機が進む時はレストランが開いているかどうかにかかわらず、
消費者は非常用ブレーキをかけるということだ」と語った。
結局、集団免疫を目指すと、死者は増え、経済も疲弊する。
両方とも最悪の道を辿ることとなる。
以前から指摘しているが、日本は決して真似をするべきではない。
日本も、緊急事態制限が解除されても、直ぐに前のように経済は解放されない。
いきなり放たれたなら、また感染者が増えるのは、多くの国民が理解している。
そして、仮に日本が良くなっても、世界が収まらないと、経済は回らない。
そうこうしている内に秋~冬が来ることを考えると空恐ろしくなる。
また、同じことが繰り返されるのか。
再度「緊急事態制限」は余程のことがない限り無理だろう。
今まで培った、公衆衛生を駆使して通常通り生活するしかない。
経済も生活も元通りになるのは、しばらく時間がかかりそうだ。
覚悟して臨むしかない。