米ホワイトハウスで新型コロナのワクチン配布を統括するモンセフ・スラウイ氏は、
22日のCNNテレビで、「われわれは承認から24時間以内にワクチンを出荷する計画で、
11日か12日になると見込んでいる」と語った。
その上で、人口の70%ほどが免疫を獲得すれば生活が正常に戻ると指摘。
その時期について「来年5月ごろになりそうだ」との見通しを示した。
ワクチン開発のファイザーは、ワクチン候補物質が95%の効果があるという。
ファイザーが今回発表した結果は、65歳以上の高齢層でも94%の予防率を示したこと、
多様な人種で効果が見られたという点から「安定したワクチン」という評価が出ている。
BBC放送は、「今回発表された最終分析結果から、
ファイザーのワクチンが年齢、人種に関係なく効果を示すことが分かる」と伝えた。
ファイザーは副作用について「深刻な事例はない」と述べた。
ワクチン接種者の3.7%が疲労感を見せたが、臨床を中断するほどではなかった説明した。
サイエンスによると、マサチューセッツ工科大学(MIT)で計算生物学を学んだ、
ルーク・ハチソン氏(43)は、モデルナのワクチン実験に志願したが、痛みと高熱に苦しめられた。
2回目の注射の後、腕が「ガチョウの卵」ほどに腫れ、筋肉痛と38.9度の高熱に苦しめられた。
症状は半日過ぎてから落ち着いた。ハチソン氏がプラセボを接種したのか、
ワクチンを接種したのかについては明らかにされていないが、
ハチソン氏はこれに関係なく「深刻さについて誰も教えてくれなかった」という点を批判した。
ハチソン氏はサイエンスに「一部の人々は、反応原性によって、
一時的でも強い副作用に直面する可能性があるため、よく備えなければならない」と主張した。
サイエンスは18日「ファイザーとモデルナのワクチン接種による熱・痛みは危険ではないが、
一部の人にとっては強烈な可能性もある」と指摘。
臨床に参加したワクチン接種者の2%未満に39度から40度の高熱の症状が見られた。
FDAの承認を受ければ、12月末までに米国内の3500万人にワクチンを供給する計画だが、
2%ならば70万人に相当する。
サイエンスは、「副作用が、はるかに多くの人々に影響を与えるだろう」と分析。
ペンシルバニア大学医学部所属のワクチン専門家、バーニス・ハウスマン氏は「透明性が重要」と強調。
ワクチンの副作用を隠すよりも、一時的な副作用がある可能性があると警告しなければならない。
ハウスマン氏は「本当の問題は、副作用に苦しむ人々にどう対応するかだ」と述べた。