菅総理の学術会議任命拒否に抗議し、佐藤康宏東大名誉教授が文化庁の会議座長を辞任。
‘@気概のある人物はまだ居た!
「私は学術会議とは縁もゆかりもないが、
拒否された6人の教授の自由を守らないことは、
いくらでも学問の自由を時の政権に売り渡すことになる。
首相の違法行為を許せば、市民にも確実に影響を及ぼすものになるだろう」
文化庁の登録美術品調査研究協力者会議の座長を務めていた、佐藤康宏東大名誉教授が、
菅総理が日本学術会議の推薦した新会員候補6人の任命を拒否したことに抗議し、
座長を辞任していたことが分かった。(望月衣塑子)
佐藤教授によると、10月1日に報道で任命拒否を知り、同3日午後、
文化庁の担当者らにメールで「専門家を専門家として尊重しない政府のために働くつもりはない。
今後は政府関係の仕事はすべてお断りする」
「会議直前で迷惑をかけるが、多少とも迷惑をかけなければ抗議の意味もない。
よろしく御理解願う」などとして、辞意を伝えたという。
5日に担当者から電話で慰留されたが、意思は固く、別のメンバーを座長にしてもらうことで合意。
7日付で辞任した。
「一貫して戦争目的の科学研究に慎重な姿勢を示してきた学術会議を邪魔な存在とみなし、
特定秘密保護法や安保関連法に異を唱えてきた6人を意図して排除した」と指摘。
「任命拒否は、大学やその他の研究機関を、
軍事研究に向かわせようという明確な目的をもって行われた。
官邸は、法を犯してでも、人事に介入し、学術研究を政府の意思に従わせようとしている」と指摘。
その上で、「私は学術会議とは縁もゆかりもないが」と前置きした上で、
「拒否された6人の教授の自由を守らないことは、
いくらでも学問の自由を時の政権に売り渡すことになる。
首相の違法行為を許せば、研究者だけの問題にとどまらず、
芸術家やメディアを含め、あらゆる表現者、そして市民にも確実に影響を及ぼすものになるだろう」
と危機感を訴えた。
‘@もっともな話のだが、新型コロナ騒動にかき消され、学術会議問題ももみ消され、
日本学術会議自体、闇に葬り去られようとしている。
菅総理、政府には「気は確かか?」と言いたいが、この件に関しては国民の関心も薄く、
このまま政府の意向で、押し切られそうな感じがしてならない。
そもそも、多くの国民がこの問題を重大な問題ととらえていない。
政治、学術、文化への希薄さが一因だ。