韓国では日本政府の輸出管理措置をきっかけとして、
先端素材や装置の国産化の動きは着実に進んでいる。
2019年7月に日本政府は韓国に対して、フッ化水素の輸出規制を始めた。
フッ化水素は、韓国の主力事業である半導体とディスプレーに使われる必須素材。
しかし、輸出規制後に韓国の半導体業界の日本製フッ化水素依存度が急落。
2019年7月に日本政府が輸出規制を始める前と比較すると90%急減。
輸入量は2019年6月の3026トンから輸出規制施行直後の8月にはゼロに減った。
2020年12月に輸入を再開してから輸入量は793トンまで増えたが、
輸出規制前に比べると依然として差がある。昨年の月平均輸入量は400トンにとどまった。
その要因は、韓国企業がフッ化水素を独自に生産したからだ。
サムスン電子が出資したソウルブレーンは、日本製と同水準の超高純度フッ化水素の生産を始め、
SKマテリアルズも半導体生産工程に使うフッ化水素の量産に成功した。
結局、フッ化水素輸出規制の打撃は日本企業に跳ね返ってきた。
当初、専門家なども。韓国は日本のフッ化水素が無いと、半導体事業は停滞すると煽った。
しかし、蓋を開けてみれば、韓国はフッ化水素を自国で生産し、用が足りることとなった。
何でそんなに読みが浅いのか。
日本はなぜか、中国や韓国を甘く見る傾向がある。
下に見ている間に、日本は置いて行かれることとなる。
ステラケミファ、森田化学工業のフッ化水素の韓国への輸出は、
両社合わせて年間60億円程度減少した。