ロシアによるウクライナ侵攻を背景に天然ガスの価格が高騰している。
資源大国・オーストラリアでは、LNG=液化天然ガスの輸出が増え、
国内でガス不足が起きる恐れがあるとして輸出の規制を検討する動きが出ている。
日本の公正取引委員会にあたる「オーストラリア競争・消費者委員会」は、
今月、政府に対してLNGの輸出を規制する措置を検討するよう勧告。
勧告を受け、キング資源相は、関係企業などと協議しつつ、規制措置を導入するかどうか判断する考えを示した。
日本にとってオーストラリアは、LNGの最大の輸入相手国で、輸入量のおよそ4割を依存しているだけに、
規制が導入された場合、影響が懸念される。
逆に言えば、オーストラリアが各国に輸出するLNGのうち、およそ4割は日本向けで、
オーストラリアにとっても日本は最大のLNG輸出相手国。
また石炭をめぐっても、主要な産出地である北東部のクイーンズランド州は、
石炭の価格高騰を理由に生産に関わる企業から徴収する採掘料の割合を7月から大幅に引き上げた。
今後の動向が注視される。