5日の『羽鳥慎一モーニングショー』で、広島県の事例が紹介され、
2月22日から広島市在住または在勤の希望者に無料でPCR検査を実施しており、
1か月で3,217人が利用し、陽性者が3名だったことが紹介された。
この広島県の無料PCR結果について、リモートで出演の長崎大学医学部・森内浩幸教授は、
「これはあくまでも陽性者で、きちんと再検査までやって、
感染の確認をしているのかどうかわかりません。
PCRの陽性っていうのは、1000人すれば1例ぐらいは偽陽性が出たりしうるので、
これは全部偽陽性で、実は感染者なしという可能性もあります」と述べた。
すると、レギュラーコメンテーターの玉川徹氏が、
「偽陽性の話ですけど、倉持先生(インターパーク倉持呼吸内科・倉持仁院長)のところでも、
10,000人以上やっても一人も出なかったということなので、
僕は偽陽性は心配しなくてもいいと思っています」と反論した。
そして、「無症状の陽性者をなるべく見つけて拡がらないようにするのが広島県の方針」
「(感染者が)増えてくる段階になったら、検査の規模を拡大する準備ができている。
ここが重要だと思っている」と、PCR検査の準備をしておくことが大事だと持論を述べた。
この広島県の陽性者数については、スタジオに出演の白鴎大学・岡田晴恵教授も、
「(感染が)気になる人に積極的に調べられる、感染者数が上がってきたら検査の数を拡大していく。
できればウィルスの中身を調べて変異の割合もわかればよい」と玉川氏とほぼ同じ主張をした。
ネットでは「まだ偽陽性と言う森内教授は専門家なのか?がっかり」
「この1年で精度も上がってまだ偽陽性と言うのか」と、
森内教授のPCRに関する意見に否定的な書き込みがある一方で、
「玉川さんは自分に都合の良いデータしか見ない」と、根拠のない意見や
「ほんとに偽陽性ってないの?」など、玉川氏は偽陽性が全くないとは言っていないのに、
玉川氏の主張に疑念を抱く書き込みも見られた。
森内教授の「全部偽陽性で、実は感染者なしという可能性もある」というのは極端な意見だ。
当初から偽陽性の話は出ているが、あるPCR検査機器のメーカーの社長は、「偽陽性は100%ない」と言い切っていた。
本当であれば、そうしたメーカーの機器を使用するべきだ。
後は検査をする人のミスやウイルス量の少なさなどによって、若干のバラツキが出るが、
それも精度が上がってきているので少なくなっている。
そもそも、森内教授はPCR検査を広げるのは当初から懐疑的な意見だから、
政府同様、どうしてもPCR検査には否定的な意見になるようだ。
その政府も、この頃はPCR検査を積極的に活用するよう変更してきた。
新型コロナワクチンは、餅よりも安全。餅を食べて死ぬ人もいるが餅を食べるように、
ワクチンで多少のリスクがあっても、それを上回る効果があるので受けるべきだと主張するが、
PCR検査は、多少の偽陽性があるとして、否定的意見を繰り返し述べるというのは矛盾している。
いずれにしろ、世界を見ても、感染が抑えられている国は、徹底的な検査を実施しているのは、
する・しない、できる・できないは別として、間違いのない事実だ。
国内でもその傾向はある。
いつ判断できるか分からないエビデンスを待つより、
成功しているであろうとされている実例を取り入れる方が、
何も手を打てない現状、最善手だと思うが。
少なくとも日本が、新型コロナで、東アジアの中で、
経済、死亡率「一人負け」という事実から目を背けてはいけない。