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​「無症状者から多量のウイルス」世田谷区の実態調査で確認。

新型コロナウイルスに感染しながら無症状の人の実態を知るため、

東京都世田谷区の施設入所者らに実施している検査について、区は28日、分析結果を発表。

症状がないのにウイルスを多量に持つ人も確認され、保坂展人区長や研究者は、

「こうした感染を広めるリスクの高い人の発見が急務」と指摘。

区は今月27日までにのべ2万1710人分を検査し、うち117人の陽性を確認した。

昨年10月から今年9月までの予定で、介護事業所や障害者施設などの入所者や利用者、

職員らで無症状の人を対象に「社会的検査」を行っている。



ウイルス検査は、微量の遺伝子を検出するため増幅させて見つける。

少ない増幅回数で検出される場合、ウイルスが大量にあることになり、感染性も強くなる。

区の委託で分析した慶応大学医学部臨床研究推進センターの西原広史教授は、

増幅をどれくらい繰り返したかを示す「Ct値」に注目した。

数値が小さいほどウイルス量は多くなる。4カ月分の陽性78件を分析したところ、

3割の27件はCt値が小さく、感染性が高いことがわかった。

西原教授は「感染を広める人を確実に見つけることが急務」、

保坂区長は「陽性、陰性だけでなく、感染の強さを知ることが重要。

Ct値に注目して効果的な対策を考える時に来ている」と指摘。



今月19日から、区は検体を五つまとめて検査し、

陽性が出たら個別に再検査する「プール検査」も導入。時間も試薬量や費用も節約できるという。

西原教授は「マスクをはずした会話や食事の際に唾液(だえき)を介しての感染が最大のリスク。

唾液を用いたプール法PCR検査が効率的」と支持した。

分析と検証を進め、感染を抑えつつ、効率的な検査方法の導入などで、

経済活動を維持した対策を来月にも国に提言したいとしている。