北朝鮮は6日、今年7月に開催予定の東京五輪・パラリンピックへの不参加を発表した。
五輪不参加を表明したのは北朝鮮が初めて。
北朝鮮は新型コロナ感染拡大を受けて、昨年1月から中国との国境を封鎖。
国内での感染者はゼロと強調し、非常時の防疫措置体制を継続している。
政府関係者は、「同じアジア地域から最初の不参加表明が出たのは予想していなかった。
寝耳に水状態だ」と、かなりの衝撃が走っている。
今回の不参加には政治的な意図があるかもしれないが、
「新型コロナから選手を守るため」という理由は大義名分となり、日本にとっては手痛い打撃となる。
昨年春、政府の緊急事態宣言発出直前には、いち早くカナダが選手団派遣見送りを表明。
その後日本は、東京オリ・パラの1年延期を表明した。
北朝鮮が先陣を切って不参加表明したことの意味合いは大きい。
北朝鮮は名指しで日本の検疫体制に文句を言っている分けではない。
あくまで「悪性のウイルス感染症から選手を守るため」と、真っ当な理由を述べている。
そこが怖い。
日本のコロナ対応が遅れているのは事実だ。ワクチン接種は遅々として進まず、
国内の感染者も緊急事態宣言解除後は再び増加傾向にある。
7日の大阪では、感染者数が過去最多の878人を記録。同日の東京も555人。
7日連続で前週の同じ曜日を上回った。
「まん延防止等重点措置」が適用された大阪・兵庫・宮城の3府県は、
病床が逼迫しており、医療関係者は危機感を募らせている。
また、感染力が強いといわれる変異株も拡大している。
日本としては、まさに痛いところを突かれた、大きな一刺しだ。
北朝鮮の行為を否定できない今の日本の現状。
北朝鮮のまさかの不参加表明について質問された菅総理は無言だったという。
この日、組織委は、北朝鮮の不参加表明を受けて、
「各国・地域のアスリートがベストなパフォーマンスを発揮できるよう、関係機関と連携し、
大会準備を進めていきたい」とのコメントを発表したが、
世界ではロックダウンなどを実施しているが、日本政府は自国民さえ守れない状況だ
日本は感染が拡大している中、聖火ランナーが日本国中を駆けまわり、
密を生み出している状況は世界にどう映るのだろうか。
米NBCは「リレーの聖火を消すべきだ」と題する“批判”記事を掲載した。
北朝鮮に続き、不参加を表明する国が出て来ないことを関係者は戦々恐々で祈っている。