3月上旬、日本オリンピック委員会(JOC)の山口香理事がテレビ番組で、
「私は(IOCが)国民に安心、安全ということを言うのであれば、
『最後の最後でどうしても駄目な時は当然、中止もあり得ます』ということを言うべきだと思います。
『どんな状況でもやる』と言われると、たとえば頂上が目の前にあるから、
こんなに天候が悪いのに、荒れているのに、命がけで行くんだと言われているのと同じ」
と、中止も視野に検討すべきだと提言。
IOCのジョン・コーツ調整委員長は、
「(大会中止の検討は)全くしていない。
組織委や日本(政府)、東京都、JOCも検討していないことを知っているので、
そういうコメントが(理事の中から)出るのは少し面白い。
我々は(JOCの)山下(泰裕)会長から全面的な支持を得ている」と回答。
山口理事の意見は、「少し面白い」と一蹴された。
あと、当然のことではあるが、新型コロナへの対処は日本政府、東京都の責任と言明。
感染予防策に関してはIOCも責任の一端を負う一方、実際に感染が広がった場合は、
日本にだけ責任があると断じた。
‘@今のところ不参加を表明しているのは北朝鮮だけだ。
開催されたときに、日本や世界の人々はこれまでの大会と同じような気持ちで、
感動を味わえることができるのだろうか。
聖火リレー同様、違和感を覚える人は少なからずいるはずだ。
8月8日の閉会式で聖火台の火が消えた後「やってよかった」と、
開催国の大半が思えたならば、東京五輪は成功だったといえるだろう。
その時には、バッハ会長が述べた「東京五輪は長いトンネルの終わりの光になる」の言葉が、
現実味を帯びるのかもしれない。