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神田川可江「このような悲劇は父で終わりにしてほしい」

大阪の料理人、神田川俊郎さんの転院はなかなか、進まなかった。

娘の可江さんは語る。

「エクモなど治療設備が整っている大きな病院に転院になると聞いていました。

しかし、病床が逼迫して、転院ができないと言われました。

その理由の一つが、重症患者向けの病床は、回復の可能性が高い、

年齢の若い方を優先しており、81歳の父は順番がなかなかまわってこないというものでした。

父には昔から大阪市内の比較的大きな病院にかかりつけ医がいました。

そこに転院したいという意向が当初からあったのですが、

そちらも病床が埋まっていたようでダメでした。



大きな病院に行くこともできず、気が気でない中、4時34分にお亡くなりになったと、知らされました。

死因はコロナによる肺炎でした。ただ絶句するしかありませんでした。」

医療崩壊大阪府。重症病棟への転院は「若い人から」という可江さんの証言は、

「命の選別」が実質的に行われている過酷な医療現場を物語っている。

「コロナの感染拡大から1年以上が経っているのに、国や大阪は一体、何をしていたんだと心底、思いました。

もし、感染する時期が違っていれば、国や大阪が十分な対策を行っていれば、

適切な治療が受けられれば、父は助かったのかもしれない。

そうと思うと、今も悔しく、やり切れません。このような悲劇は父で終わりにしてほしい」

可江さんは肩を震わせた。