「府はコロナを診てくれと言うだけ」
新型コロナの感染拡大で、大阪では他の医療にも深刻な影響が出ている。
ゴールデンウィーク中も新型コロナの重症患者が増加すると見込んでいる大阪府。
府内の5つの大学病院にきょうから来月9日まで予定していた入院や手術を延期して、
重症病床を確保するよう要請した。
府は、「ICUを使う診療を止めてICUをできる限りをコロナに回してほしいと、
GW期間だけでもICUをコロナ診療に提供してもらえないかと」要請。
大阪大学附属病院には、専属の15人の医師と約100人の看護師が、
すべての治療を行う国内でも数少ない集中治療室がある。
本来は、重い心臓病やがん、臓器移植などの処置に使われる集中治療室。
これまでに集中治療室の30床のうち23床で重症患者を受け入れていたが、
大阪府からの要請を受け、5月1日から10日まで集中治療室30床を全て、
コロナの重症患者用に切り替える決断をした。
この影響で、重いがんの手術などを停止する初めての事態となった。
大阪大学附属病院の土岐祐一郎病院長は、
「病院は病床を出せばコロナなんかいくらでも診れるだろうと世間はそう思っているかもしれないが、
病床を出すということは確実にある医療ができなくなる。
その判断を日々僕らはしているが、大阪府はとにかくコロナを診てくれと言うだけで、
ほかのことに全然指示はくれない」
「大阪中で移植以外も大きな心臓の手術とか大きながんの手術ができなくなっている病院が、たくさんある」
他の医療を守るため一度は要請を断ろうとした大阪大学附属病院。
それでも受け入れた背景には、大阪の医療が直面する危機的な状況があった。
土岐院長は「大阪府がいう『中等症の病院でも診れるじゃないか』というのは、
そんなに簡単にはいかない。そうすると大学病院のベッドを差し出さないと救えない人がいる。
簡単に病床を増やせないのは、病床を増やすことは、ほかの医療を切り捨てている。
僕らはそれを順番に天秤にかけてやっている」と、苦渋の胸の内を吐露した。
大阪の医療は崩壊している。
命の選択がされ、助かる命が助かっていないのだ。
なぜ理解できないのだ。
もう少し我慢しようという気持ちにならないのか。
感染は全国的に広がっている。
GW、沖縄にも多くの観光客が訪れているが、今でも結縄の感染者は増加傾向。
それは北海道も同じだ。
神流を止めない玉城知事は又自衛隊を要請するのか。医療従事者の疲労はピークだ。
看護師も離脱する人が増えている。
地獄を作っているのは自治体の首長たちだ。