新型コロナワクチン接種、トラブル続き。
電話対応に追われて業務に支障が。
通常診療に影響が出たことなどを理由に、公表を見合わせる医療機関が続出。
高齢者を対象に、各自治体ではインターネットや電話で接種予約を受け付けているが、
いずれも混雑が報告されている。
医療機関の窓口にも直接問い合わせが殺到し、
外来患者に対応できないといった業務上の支障が出るケースもみられる。
予約を取れない高齢者、電話のやり取りに忙殺されるクリニック、双方が困っている。
朝からほとんど電話が鳴り止まない。
大分の「鹿子嶋医院」は、予約の電話や、直接訪れる人が相次ぎ、
院長は「朝からほとんど電話が鳴り止まない。
患者さんの相手もできない状態」と困惑気味に話した。
京都市の「ふなきクリニック」は、電話予約を受け付けていたが、電話回線が「パンク状態」になった。
接種予約の枠がすでに埋まっていると公式サイトで発表。
業務に支障をきたしているとして「電話でのお問い合わせはお控えください」と呼びかけてた。
熊本市の「東病院」では、ワクチン接種の予約を、
市の予約サイトやコールセンターに委託しているにも関わらず、
ワクチン接種に関する電話が同日に200件以上寄せられた。
同院の事務長は「電話回線が全部ふさがってしまって、業務に支障をきたしている状況」。
同市の「むさし内科クリニック」も、コールセンターに接種予約を委託しているが、
同様にワクチンに関する電話が相次ぎ、「通常業務に支障が出ています」として、
コールセンターを利用するよう5月6日に呼びかけている。
新型コロナワクチン接種は4月12日に始まったが、電話問い合わせが相次ぐことによるトラブルは、
開始以前から起きていた。
名古屋徳洲会総合病院(愛知県春日井市)は、4月3日付でウェブサイトに、
「新型コロナワクチンについて電話でのお問い合わせが多くなっており、
業務に支障がでることがあります」と告知を掲載。
市のコールセンターなどに問い合わせるよう求めていた。