迅速対応か議会軽視か。
大阪市の新型コロナ対策の関連予算を巡り、市議会の議論を経ずに、
松井一郎市長が支出を決定する「専決処分」が相次いでいる。
9日には時短要請に応じた飲食店への協力金約64億円を専決処分した。
これを含めて昨春以降、10回にわたり総額は4000億円に上る。
緊急性を要するためだが、市議会からは質疑が必要だとして、
臨時議会を開くよう求める声が上がる。
これを受けて、日本維新の会所属の音喜多 駿参議院議員は、
「東京都は、また小池知事が補正予算を専決処分するつもりらしい。
どこもかしこも度し難いことばかりで、自らの力不足に唇を噛む」と、ツィート。
音喜多くんは、なぜ、こうなったのか。
私は当初彼をかっていたのだが、残念だ。
少なくとも事実に基づいた発言をすべきだ。
そして、自らの党の襟を正してからものを言う。
自治体の専決処分金額の多い順。
大阪府 6415億円
大阪市 約4000億円
東京都 2574億円
名古屋市 2481億円
音喜多議員は、今回のコロナ禍で、政治・政治家に対して、
国民がほぼ満場一致で不満を持っているのが、
「コミュニケーション(情報発信)」の部分だと思います。
説明が不十分、納得できない、希望が持てない。
では、総理・政治家は何を発信し、何を語りかけるべきだったのでしょうか。
明確な答えのない難しい課題ですが、河野太郎ワクチン担当大臣の発信は、
1つの解ではないかと思っています。
「ワクチンを打つと不妊になる」などの主張を、河野太郎大臣は「デマ」と強い言葉で切って捨てました。
これは何気にやっていますが、実はものすごいことだし、政治家として・リーダーとしてリスクを取っています。
医学・科学においては、将来を含めて「絶対」と言い切れない以上、並の政治家であれば
「専門家の意見をよく聞いて」
「現時点では不妊になるというデータはない」くらいまでが精一杯でしょう。
しかし河野太郎大臣は、敢えて「デマ」と踏み込んだ強い発信を行いました。
これは自分のミッションを正確に理解した上で、国民に伝えるべきことを明確にした、
非常に優れたリーダーシップだったと思います。と河野大臣を大賛辞。
いずれは自民党入りを願っているのだろうが、言い切ることが優れたことではない。
まだ接種し始めだからデーターが少ないのは当たり前の話で、
もしかしたら、その後出てくる可能性もある。
エビデンスが無いことを言い切ることは危険を通り越して無謀だ。
「現時点では不妊になるというデータはない」というのが正解だ。
河野大臣は今まで言い切って、多くのことを失敗している。
大臣の発言は重い。
しかし、河野大臣の発言はすっかり軽くなってしまった。
大臣の発言が軽くなると誰も信用しなくなる。
河野大臣にとって、撤回するのは簡単なようだが、現場は大混乱だ。
西村大臣も、発言で騒動を招いているが、能力の無さが露呈している。
重ね重ね残念だ。