「デルタ株」はより重篤な症状を引き起こし、水痘と同じくらい容易に蔓延するとみられる。
米疾病対策センター(CDC)の内部資料から明らかになった。
資料は発表用スライドの形式で、未公開のデータを含む内容。
それによるとデルタ株の場合は、ワクチン接種済みの人であっても、
未接種者と同程度の割合で感染を広げる可能性があるという。
CDCのワレンスキー所長は、資料が本物であることを認めた。
資料の内容は米紙ワシントン・ポストが最初に報じた。
ワレンスキー所長は、デルタ株について、
「これまで知られた中で最も感染力の強いウイルスの一つ」と指摘。
はしかや水痘と同水準だとの認識を示した。
またデルタ株に感染した場合は、ワクチン接種者であっても、
未接種者と同じくらい人にうつす可能性がある。
また資料では、デルタ株がより重い症状を引き起こす可能性にも言及。
「戦況が変わったことを認識するべき」として、ワクチン接種の義務化と、
誰に対してもマスク着用を求めることを推奨している。
ワクチンは90%以上の確率で重症化を防ぐが、感染そのものの防止効果はそこまで高くない。
このためワクチンを接種していても感染する「ブレークスルー感染」が起こりやすいと、資料は指摘する。