米農務省(USDA)は、ミシガン、イリノイ、ニューヨーク、ペンシルベニア各州に住む、
オジロジカ600頭以上から、過去十年間にわたって採取してきた血液サンプルを分析したところ、
2021年1月〜3月にかけて検査した野生の個体152頭の40%から新型コロナの抗体が発見された。
野生のシカへの感染の証拠を探る初の研究結果として、査読前の論文を投稿するサイト「bioRxiv」に、
7月29日付けで論文が発表された。
米国に生息するオジロジカはおよそ3000万頭だ。
動物が人間に感染を広げるリスクは低いと言うが、もしほかの種でも感染が繰り返されているなら、
コロナウイルスがさらに進化を続けて、より重症化および感染しやすくなり、
パンデミックを抑え込む努力が損なわれる恐れもある。