シンガポール、接種率8割でも感染急増。
「コロナ共存」へ試練
新型コロナのワクチン接種完了率が8割を超えたシンガポールが、
深刻な市中感染者急増に見舞われている。
ワクチン接種率が国民の8割を超え、「コロナとの共存」に向けて行動制限緩和に切り替えたところ、
早くも感染が増加し始めた。
ワクチン接種完了率は81%と世界一の水準に達し、緩和に着手した。
しかし、生鮮市場や商業施設を通じて拡散。
経済への打撃が大きい新型コロナ対策から、ワクチン接種者を対象に、
1組5人までの外食を認めるなど、厳格だったコロナ制限を一部緩和した途端、
感染者が8月下旬から急増し始めた。
それでも、ワクチン接種浸透により、重症化リスクは低下している。
政府はコロナ共存をにらみ、感染者が出ても重症者が増えなければ規制を緩めていく方針だ。
シナリオ通り緩和姿勢を維持できるのか、重症者急増で厳格な規制に逆戻りするのか、
保健省は「接種率9割を大幅に超えないと獲得は難しい」と述べ、
「今後2、3週間が正念場」になりそうだとみている。