5年前、横浜市の病院で、点滴に消毒液を入れ患者3人を殺害した罪などに問われている、
元看護師の久保木愛弓被告(34)の裁判で、横浜地裁は無期懲役判決を言い渡した。
家令和典裁判長は判決で、3人の殺害など全ての起訴事実と、

「死んで償いたい」と反省の姿勢を示せば死刑にならないことを認めた。
検察側は、「心神耗弱状態とは言えず、完全責任能力があった」と、死刑を求刑。
裁判長は被告には発達障害があり、犯行時はうつ状態にあったことを認め、
「勤務時間外に被害者を死なせるという犯行」は合理性があり、責任能力はあったと指摘。
久保木被告に無期懲役判決を言い渡した。
久保木被告は事件後、様々なテレビ局や新聞社によるインタビューや取材に応じ、
「何故、こんなひどいことをしたのか、自分の家族が同じことをされたらどう思うのか。絶対許せません」と、
直筆の手紙を送るなどして自らの関与を否定する発言をしていた。
その後、「点滴にヂアミトールを入れた」事に関し「間違いありません」と容疑を認めた上で、
「入院患者20人ぐらいにやった」と供述。
事件発覚前の7〜9月の82日間で48人の患者が死亡。
発覚以前の死亡者は医師の診断により“自然死”扱いで火葬されていたため、既に証拠は失われていた。
4年前に神戸市北区で親族や近所の人など5人を殺傷したとして、
殺人などの罪に問われた30歳の男性の裁判員裁判で、11月4日に神戸地裁は無罪を言い渡した。
神戸地裁は「妄想を信じきっていて犯行を踏みとどまれる程度ではなく、
心神喪失状態であった合理的な疑いが残る」とした。
被害者の遺族は「判決を聞き、ただただ絶望。到底納得がいかない」と憤った。
‘@人を何人殺害しても無期懲役、無罪。
亡くなった人よりも、殺害した方の事情に重きを置く判決。
遺族が到底納得いかないのは当たり前だ。
29人以上殺害したという事実はどこへ消えたのか。