日本たばこ産業(JT)は、ロシア軍によるウクライナ侵攻が始まったことを受け、
同国中部クレメンチュクの工場の操業を停止したと明らかにした。
従業員の安全確保のため、一時的にたばこの製造を止める。当面は積み増している在庫などで対応する。
同工場の約900人の従業員の一部はウクライナ国外に退避。従業員全員の安全は確認できているという。
日本人の従業員はいない。同工場では、日本向けの「キャメル」ブランドなどを製造している。
JTはロシアにも5か所の工場を構える。ロシアとウクライナを含めた近隣諸国での利益は、
JT全体の約2割を占める。特にロシアではシェアが37%と首位だ。
寺畠正道社長は「ロシア市場でオペレーションができなくなったら、かなりインパクトはある」と懸念を示した。