苦情が相次ぎ行政指導。
アパホテル、コロナ宿泊療養者の食事代“中抜き”認める。
大阪府で療養ホテルに指定されている41の施設のうち9つの施設を提供しているアパホテルグループ。
その中の2つの系列ホテルで1月~2月、昼食にカレーが出され、苦情があったという。
国から地方へ支給される新型コロナ宿泊療養者の食事代は1食1500円で算定。
使わなかった分は精算する仕組になっている。
しかし、大阪府は独自の経済的試算で1食につき900円とし、600円中抜きしている。
一日2700円を食事代とし、差額は返却するとしている。
食事の予算を減らした中で、さらに差額を出そうとしているから、ホテルも中抜きする。
アパホテルのホームページを見ると、「アパ社長カレー」というレトルトカレーが1個390円で販売されている。
サラダがついても、一食900円は高すぎるのではないか。
そもそも、風邪の症状や喉が痛いというのにカレーを出すこと自体が不遜で無慈悲な対応だ。
アパホテル側は、
「一部の宿泊療養ホテルで外部業者に委託をしておりますが、具体的な金額は差し控えますが、
ホテルによっては多少、必要経費を差し引かせていただいている場合もございます。
必要経費内容はお弁当の発注業務、届いた弁当の数量・内容のチェック、
弁当の設置業務等です。現在は大阪府からの指示を受け、必要経費はいただいておりません」
カレーはアパ社長カレーではなく、外部業者が調理したもので、現在はカレーの提供はしていないという。
厚生労働省のマニュアルには「(1食1500円の)食事提供費の交付金」には、
「配送料は含まない」と明記されている。
配送費、配膳代相当分は別途、 国庫より支給される仕組みなっている。
アパホテルは「中抜き」を認めた格好だ。
アパは、救援を盾に、結局は利益至上主義ということが露呈した。
全国最大の688ホテル、10万超の客室を擁する業界大手アパグループ。
2021年11月期の決算を発表し、連結売上高は917億万円(前期比1.4%増)、
経常利益は75億円(前期比645%増)で、他のホテルが新型コロナ禍悲鳴を上げる中、
39億円の黒字となる増収増益となった。
コロナ宿泊療養施設として自治体への一棟貸しを進めたことが寄与したとされる。
自身は豪華なものを着飾っているが、そこまでしないと利益は出ないということか。
『生き馬の目を抜く』ということだ。