ロシアから侵略を受けるウクライナに加勢しようと、世界から義勇兵が集まっている。
ウクライナ当局によると、52ヶ国から計約2万人が部隊への加勢を志願しているという。
ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシアによる侵攻からわずか2日後の2月26日、
外国人部隊の創設を発表し志願者を募った。その2日後には、外国人義勇兵のビザを免除。
これに反応し、世界各地から志願者たちが名乗りを挙げた。
カタールのアルジャジーラによると最も多いのはアメリカとなっており、およそ3割を占める。
これに約2割のイギリスと、各1割未満のドイツ、カナダ、インドが続く。
ほかにも少数ながら、クロアチ、イスラエル、ラトビア、デンマーク、オランダ、
ポーランド、そして日本など、各地から集まっている。
実際の志願者数はウクライナ側でないと把握できないことから、水増しを指摘する冷ややかな見方もある。
オスロ大学過激派研究所のカツペル・レカウェク研究員は、
実際に数万人規模の外交人義勇兵が動く事態には至らないとの見方を示している。
「広報活動でしょう。ウクライナが、我々には世界中の人々がついていると示すためのものです。
問題を国際化させようとしているのです」との見解を示した。
だが予想に反し、キエフおよびその郊外では、外国人による支援部隊が続々と活動を開始している。
カナダのナショナル・ポスト紙は、カナダから550人の志願兵がすでにキエフ入りしたと報じた。
同紙は現地からの情報をもとに、あまりに多くのカナダ人兵士がウクライナにいるため、
「彼らは独自の大隊を構成している」と報道。
大隊は通常500〜600名から成るが、まさにこれに匹敵する規模だ。
メイプルリーフを配した独自の袖章には、「カナダ・ウクライナ部隊」の文字が刻まれている。
記事は「他国の軍隊に加わり、命を危険にさらしてロシアの侵略者たちとの戦闘に臨むという、
この国の人々による歴史的なムーブメントの新たな証左である」とし、志願兵の勇気を称えた。
ウクライナのキエフ・インディペンデント紙もツイートを通じ、
「すでに海外からの第1陣がウクライナ義勇軍の国際部隊に合流し、キエフ郊外で戦闘を行なっています」
と報じた。
参加兵は、すべてが実戦経験をもつわけではない。
しかし、大型車両の運転免許をもっていれば、物資と人員の輸送を担うなど、
経験に応じた役割をこなしているという。
ロシア軍への、シリアなどからの義勇兵の合流はまだ聞かない。
日本では「ウクライナは負ける。トットと国を捨てて逃げろ」との著名人の声もある。
