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「私はキエフにとどまる」ゼレンスキー大統領。

「私はキエフにとどまる」ゼレンスキー大統領。


プーチンはかつてソ連崩壊を「20世紀最大の地政学的大惨事」だと述べた。

そのプーチン本人がロシアを新たな「21世紀の地政学的大惨事」へと導いた。

本人は気付いていないが、皮肉なものだ。‘@



ウクライナのゼレンスキー大統領は7日夜、首都キエフの大統領府で演説する自身の動画を公開。

ゼレンスキー大統領は、「引き続きキエフにとどまる」と表明。

ロシアの侵攻が始まってから、大統領府にいるゼレンスキーの姿がみられたのは初めて。

執務机に座ったゼレンスキー大統領は9分間にわたって演説。

「だれもが自分の持ち場に就いている。私はキエフにいる。わがチームも一緒だ。

領土防衛軍が配置され、兵士たちは戦闘態勢にある」と述べ、

医師や救助隊員、輸送要員、外交官、ジャーナリストらを「英雄」とたたえた。

ウクライナは軍事力と外交、気力によって必ず勝利すると語り、

ロシア軍への抵抗を続ける都市を挙げて、市民らの勇気を称賛。

「われわれは後に引かない」と宣言、破壊された街の再建を約束した。

停戦交渉にも言及。「3回目が最後だと言いたいが、交渉は続ける」と表明。

そのうえで「私はこのままキエフにいる」「隠れはしない。どんな相手も恐れてはいない」と強調。

さらに、軍の司令官ら96人に勲章を授与すると発表。



ウクライナの人たちに祖国を捨てろと簡単に言うが、

歴史を振り返ればイラクや「アラブの春」など、権威主義の指導者を失脚させた後、

混乱の中、より酷い社会になったり、より極悪な指導者が出現することはよくあることだ。

英国軍の国防参謀総長は「ウクライナに侵攻しているロシア軍の主要戦力が打撃を受けていることから、

プーチンウクライナ戦争で敗北する可能性もある」と分析。

アメリカのアントニー・ブリンケン国務長官は4日、

ウクライナが「時間をかければ、もちろん」ロシアに勝てると確信していると話した。

国務長官は、「ロシア軍が全力をかければ、ウクライナの実力をはるかに上回る」と認めた上で、

ウクライナ国民の意志の力を評価。

ロシア政府がウクライナ国民の気骨まで屈服させることができないのは、

「やがて」明らかになるはずだと話した。

ウクライナに、戦えということだ。



一方で、ロシア軍はウクライナの一般市民に対して「日に日に残酷」な攻撃手法をとっており、

その結果、ひどい人的被害が出ている。

ロシアが各地の基本インフラを狙っているので、一般市民は水や電気や暖房を奪われている。

国防総省高官は4日、ロシア国防省と相互に連絡し合う電話のホットラインを開設したとの声明を発表。

命を賭して戦うということを、今の日本人は理解も行動も出来ない。

橋下先生や玉川先生の言うように、母国を捨てて逃げるしかない。

しかし、逃げても、そこに平和が待ち受けている分けではない。

言葉が通じない国での何もない生活がどれほど苦しいか。

いつまで支援してくれるかも分からない。

ましてや日本は中国とロシアと北朝鮮に囲まれている。

どこに逃げるのだ。



タラレバになるが、本当にウクライナを守りたかったのなら、

以前に進言した西側の高官がウクライナに常駐すれば良かった。

それでロシアが攻撃を仕掛けて来たら、西側に攻撃を仕掛けてきたとみなす。

バイデン大統領の「ロシアを攻撃しない」の言葉が最悪だった。

以前にも指摘したが、ロシア攻撃を容認したことになる。

ロシアは準備した兵力のすでに95%以上をウクライナに投入しているが、まだ目的を達していない。

このままでは脆弱なロシアを露呈することになる。

だから、なにが何でもウクライナを叩こうとするだろう。

勝利宣言を捥ぎ取るために。

プーチンがおかしくなっている」と言う、西側の情報は鵜呑みにしない方が良い。

手こずってはいるが、着実にキエフに向かっている。

プーチンがおかしくなっている」と強調するのは、西側の「アルティメイタム」の根拠にするためかもしれない。

そして、ウクライナは広い。

米国なども、ゼレンスキー大統領を、暫定的に国境沿いのポーランドに置いて、

そこから指揮する方法も模索している。

しかし、キエフを離れるということは、多くの戦士をそこに残すということになる。

戦闘機のないウクライナは遠距離からの攻撃は難しい。

だから、西側はポーランドの戦闘機をウクライナに供与することを考えている。

そうなると、ウクライナが利する可能性もある。



ここまで来たら、西側もウクライナの勝利をもぎ取らないと、世界からウクライナを見捨てたと非難される。

そして、ロシアが勝利を収めたら、次はバルト三国ポーランドが標的になる。

ゼレンスキー大統領はそれらを理解しているので、「キエフにとどまる」と表明。

トルコの仲介は残念ながらあてにならない。

インドと中国が動かなければダメだ。

プーチンの側近イーゴリ・セーチンがカギになると述べる人もいるが、無理だ。

粛清される。

現状、プーチンを止めることは誰にもできない。

ロシア経済界の重鎮がプーチンを非難しだした。

当然だ、利益が吹っ飛んだのだから、先行きも見えない。

この動きがロシア国内に大きな力となれば動くかもしれない。

いまは、それだけが頼りだ。

ロシア軍の士気も低下しているという。

さらに攻撃が悪化するから、プーチンを追い込んではいけないと言う。

白旗を上げろと言う人たちと同じだ。

プーチンが正当化されれば、強引な侵略を容認することになる。

絶対にあってはならない。侵略が正当化されれば、侵略は繰り返される。

クリミアの時に、ロシアに世界中でもっと強い制裁を科すべきだった。



兵力はウクライナ26万人、ロシア90万人と言われる。

他の軍事力でも圧倒的にロシアが有利だ。

しかし、総兵力はウクライナ4500万人、ロシア45万人だ。


プーチンに勝利を与えてはならない。

地獄の戦いは、最後まで行きそうだ。