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中国元はロシアを救うのか。

米欧を中心とする西側諸国は、ウクライナに侵略したロシアに、金融・経済制裁を科すとともに、

同国大手銀行の一部を国際銀行間通信協会(SWIFT)の国際決済ネットワークから排除した。

これに伴い、 ロシアのシルアノフ財務相は14日、ロシアは外貨準備から中国人民元を利用すると表明。



国際取引における人民元利用は徐々に高まってきている。

しかし他の主要通貨と比較すると、米ドルやユーロの数パーセント程度にすぎない。

また、IMFが発表している世界の中央銀行保有する外貨準備高の現状を見てみると、

2021年第2四半期では米ドルが59.2%であったのに対し、人民元の比率は2.6%。

ロシアにとっては、それほど頼みの綱となりそうにない。

中国の大手国有銀行も、国際業務にはドル取引へのアクセスが必要だ。

皮肉なことに、中国人民元が、ロシア・ルーブルに対し大きく上昇し、最高値を更新した。



ロシアにとって最大の貿易相手国である中国との通商は、はるかに割高になった。

中国の一部銀行は人民元ルーブルの取引を停止。

ロシアが世界市場から締め出されつつある中で、人民元の急上昇とルーブルの取引敬遠が、

ロシアと中国の関係に、亀裂を生じさせる可能性もある。