2月下旬、ロシア軍がウクライナに侵略早々、フィンランドのサンナ・ミレッラ・マリン首相は、
「ウクライナにライフルや対戦車兵器を供与する」と発表。
「紛争国に兵器を供与しない」という長年貫いてきた軍事的な中立を転換させた。
フィンランド国防省の政策担当者ヤンネ・クーセラ氏は、
「仮に今後、フィンランドがNATO加盟を申請するとしたら、それはロシア自身の行動が原因だ。
私たちに今できるのは、ほかのEU諸国と同じように行動することだ。
将来フィンランドが厳しい状況に置かれたとき、NATOは私たちを助けてくれるだろう」と説明。
NATOへの加盟は、軍事的な中立と完全に決別することを意味する。
2月25日、ロシア外務省のザハロワ報道官は「フィンランドなどがNATOに加盟した場合には、
軍事的、政治的に対応する必要がある」などと強くけん制。
さらに3月に入ってからも、「仮にNATOに加盟すれば、その関係は変わることになる。
報復措置が必要になるだろう」と重ねて威嚇。
フィンランド国民はこれまでは、NATO加盟に否定的な見方も強かったというが、
3月9日から11日に行われた調査では、NATO加盟支持が62%に達している。
フィンランドは中立を保ちながらも徴兵制度があり、ここ数年、国防費はGDPの2%近くに上る。
国防省の関連団体が行っている「防衛訓練」には、参加希望が急増しているという。
「世界で最も幸福な国」とされるフィンランド。
その裏には、大国ロシアと向き合う苦悩と、覚悟がある。
‘@日本は逃げるだけなのか。
プーチンのウクライナ侵略は、世界を大きく変えようとしている。
そういう意味ではプーチンが望む世界史に名を残す。
悪名残虐非道悪魔の名が。