愛知にエキノコックス定着。
愛知県の知多半島で捕獲された野犬で、
人体に入ると重い肝機能障害を引き起こす寄生虫「エキノコックス」の感染確認が相次ぎ、
国立感染症研究所が「半島内で定着した」との見解を示した。
定着確認は北海道外では異例。
県は「まん延している状況ではない」としつつ動向を注視している。
エキノコックスは北海道で多くの人の感染例が報告されてきた。
キツネや犬のふんなどに含まれる卵が人体に入ると幼虫となり、
10年ほどたってから肝機能障害などを引き起こす。
感染研は「知多半島で定着したと考えられ、調査対象を他のイヌ科動物に広げる必要がある。
半島外への流出防止策が必要だ」と警鐘を鳴らす。
一方で県は「調査対象を広げるとなれば、一からの態勢づくりが必要だ」と慎重な姿勢だ。
県内の人への感染報告はこれまで3例あるが、いずれも北海道や海外で感染したとみられるという。
北海道でのエキノコックスも当初は一部地域だけだったが1980年代後半以降、道内全域に広がった。
住民への検診や、キツネの餌付け禁止などの対策が取られているが、
ある自治体の担当者は「いったん広がると駆逐するのは難しい」と早期の対策の重要性を強調している。
愛知県では17年度に3件、19年度1件、20年度4件が確認されている。
‘@大村知事はのんきなことを言っていないで調査を広げ、島外への流出を防止すべきだ。